給餌器の分割払いサービスも
また、Multidaya Teknologi Nusantaraは金融事業も手掛けている。その理由は、eFisheryの自動給餌器の分割払いを提供するためだ。インドネシアでは高額の機器を一括払いで購入できる農家・漁業者は決して多くない。この国のアグリテックサービスの運営者は、ほぼ例外なく金融分野への進出を検討しなければならない状況なのだ。
また、インドネシアではeFisheryの登場以前は農業分野に日の光が当たりづらかったという側面もある。
大学を卒業したあと、“将来はスタートアップの設立を”と夢見る若者の多くはジャカルタやスラバヤでの起業を思案している。一方、地方で農業関係の事業を立ち上げようと考える人は多くない。これは地方から都市部で出稼ぎに行く若者と同様の心理と言える。農業や漁業は肉体的に辛いのに、稼げないー。そのようなマイナスイメージがインドネシアの若者を支配していたのだ。
そのようななかで、eFisheryは「一次産業分野のスタートアップがユニコーン企業に昇格する」という夢を具現化し、長年のマイナスイメージを見事に破壊したのだ。
巨大新星の登場により、インドネシアの農業・漁業は急激な近代化を迎えている。
参考・引用元:eFishery