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フルタイム4WD化の遅れと基本設計の陳腐化で、新世代へ…
レガシィやインプレッサへ後を託し、消えていったレオーネ
フルタイム4WD化の遅れと基本設計の陳腐化で、新世代へ…
しかし時代はスバルの先を行きます。
既にその頃の日本車はSOHCターボどころかDOHC4バルブターボを市販車に積む時代が到来していましたし、MP-Tで自動化が進んだとはいえパートタイム4WDに過ぎなかったスバルを追い越し、1985年10月にはマツダ ファミリアに日本初のフルタイム4WD車が追加。
FF大衆車としても、4WDとしても「パイオニアではあるものの、もはや古い」という烙印を押されたレオーネは急速に陳腐化していき、元から街で見かける機会が少ない方だったとはいえ、ますます影が薄くなっていきます。
1986年4月にはファミリアから半年遅れでフルタイム4WDの「レオーネ3ドアクーペRX-II」を追加、エアロパーツで武装した戦闘的な外観で、やがてセダンやワゴンもフルタイム4WD化されていき、電子制御トルクスプリット4WD「ACT-4」へと発展しました。
しかし、エンジンは依然としてSOHCターボ止まり、基本設計はスバル1000のまま、頼みの綱の北米市場は1985年のプラザ合意による円高進行で現地価格が高騰し、アルシオーネともども販売不振と、3代目レオーネともどもスバルは深刻な苦境へ陥ります。
その状況を打開すべく、さまざまな新型車が構想されるも、結局は水平対向エンジン+4WD、スポーツセダン路線を極める以外ない!という結論に達して生まれたのが、1989年の初代レガシィです。
レガシィやインプレッサへ後を託し、消えていったレオーネ
こだわりを見せたというより、生産設備の問題から他に作れなかっただけでは?という気もしますが、レオーネの1.8リッター車を更新したレガシィはツーリグンワゴンが大ヒットしてスバルの救世主、そして現在まで続くプレミアム路線の祖となります。
その後もレオーネは1.4リッターの廉価版を、後継の初代インプレッサが発売される1992年まで販売、エステートバンだけはさらに日産からADバンの供給による4代目へ切り替わる1994年まで継続販売されましたが、それがスバル製レオーネの最後となりました。
日産OEMに切り替わったレオーネバンは1度モデルチェンジを経て5代目となり、2001年まで販売されたものの、それも廃止されるとレオーネの名はスバルから消え、現在に至っています。
スバル1000以来の旧世代スバル小型車にとって最終発展型となったレオーネですが、その名はいつかEVか何かで復活するのでしょうか?
※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。
文・MOBY編集部/提供元・MOBY
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