■埼玉大学も「出題を認める」

続いては、入試過去問活用宣言を運営する岐阜大学の教学事務部門 学務部・入試課に、同組織が発足した経緯について尋ねてみる。

すると、担当者からは「過去の問題には『良問』が蓄積されており、『大学財産として共有し、活用してはどうか』という観点から始まったものと認識しております。その中で、賛同した大学同志が共有して互いに過去問題を利用する、ということが『入試過去問題活用宣言』になります」との回答が。

つまり、埼玉大学側は同問題を「良問」として認識している可能性が高いのだ。実際X上には「問題は一緒だけど、環境は2年でかなり変わってきていている。良問だと思った」など、出題内容を評価する声も散見されている。

埼玉大学の前期入試に2年前と全く同じ設問、出題ミスの物議醸すも… 大学は「お答えできない」
(画像=『Sirabee』より引用)

そこで、今回話題となった出題を埼玉大学の学務部・入試課に確認してもらったところ、担当者は2つの問題が22年度、24年度の出題であることを認めた。

しかし「出題ミス」なのか「意図して出題した問題」であるかという問いに対しては「入試に関することのため、お答えできません」とのことであった。

受験界隈に大きな衝撃を与えた今回の出題内容。「過去問の重要性」を改めて認識した人も、少なくないだろう。