■予備校関係者は「異例中の異例」

件の出題は予備校業界にも衝撃を与えており、武田塾・英語課課長の森田鉄也氏は即座に反応。試験同日には自身の運営するYouTubeチャンネル「Morite2 English」より、本件に関する動画を「緊急速報」と銘打ってアップしている。

今回の出題に関し、森田氏に話を聞いたところ「類題が出題されるケースは珍しくありませんが、一字一句変わらず、英作文の問題で、2年前という最近の問題が出題されるのは異例中の異例であり、どこかの段階で誰かが間違えたとしか思えませんでした」と、驚いた様子のコメントが得られた。

埼玉大学の前期入試に2年前と全く同じ設問、出題ミスの物議醸すも… 大学は「お答えできない」
(画像=『Sirabee』より引用)

また、森田氏は「同じ問題の出題が禁止されているわけではありません」と前置きしたうえで「しかし受験生の中には、この過去問の演習を通してアイデア出しをし、添削指導を受けていた人物がいるわけです。そうした事象を『事前に準備していた人の英語力をきちんと計測できるものではないから不公平』と考えるかどうかで、意見は分かれると思います」とも分析している。

また、埼玉大学「経済学部」の前期入試は「国語」「数学」「外国語」(英語)のうちから2科目を選択するため、今回のケースに対して「英語選択者が有利なのでは」と、疑問を覚えた人も少なくないようだ。