■汚れているお墓の掃除も

「お墓の絵を描いたりしながら、墓地にいるときが1番くつろげます」と告白したジーンさん。子供の頃からアートギャラリーのような感覚で数々の墓石を眺めていたそうだ。

父親を56歳、母親を57歳で亡くして以来、彼女は頻繁にお墓参りを続けてきたが、見知らぬ人のお墓でも汚れ見つけたら、そっと近づいてきれいに掃除してあげているという。

■埋葬科学を学ぶことに

ジーンさんの様子は墓地の従業員の間でも評判となり、彼女は2012年、その1人から「身寄りのない男性の遺体を埋葬しますが、可能なら、そばにいてあげていただけますか」と声をかけられた。

故人は退役軍人で孤独だった。ジーンさんは祈りを捧げながら自分の心が満たされて不思議な感覚を覚え、埋葬科学を学ぶことを決意。ついに博士号を取得し、墓地の歴史を語る専門家としても活動するようになった。