また駅周辺は自動車の駐車違反を取り締まる警察官が多い印象だった。熱心な取り締まりのおかげか、迷惑な駐車違反車を見かけることはなく、広々としていて歩きやすい。ネット上では治安の悪さを指摘する声もあったが、噂ほど治安は悪くはないと感じた。

亀有駅「住みやすさのわりに家賃が安い駅」1位は本当?現地調査で見えた魅力と難点
(画像=亀有ゆうろーど、『Business Journal』より引用)

寂しさはあるが、整備された街並み

また歩いてみて気づいたことが、亀有は駅を中心に放射線状に商店街がいくつもあることだ。特に婦人服、和菓子屋、スーパーなど客層が年配向けであり、建物自体も古びているところも少なくない。ぱっと見だともの寂しい感は否めないものの、シャッターが降ろされている店は少なく、どれも人気があったので、ほどほどに充実しているといえよう。

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(画像=サトちゃんとサトコちゃん、『Business Journal』より引用)
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(画像=両さんコラボの和菓子、『Business Journal』より引用)
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(画像=『Business Journal』より引用)

こち亀のマンホール

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(画像=少年両さん像、『Business Journal』より引用)

そんな亀有で最も魅力的だったのは、やはり先述したように「こち亀」と街のコラボだろう。マンホールや銅像など「こち亀」とのコラボは街のいたるところにある。「週刊少年ジャンプ」(同)で40年にもわたって連載された作品である「こち亀」は、もはや亀有には欠かせないシンボリックな存在となっており、住人たちの「こち亀」愛の高さがうかがえる。ただ、本作は昭和から平成にかけて連載された作品であるため、若者を中心とした新しい客層を取り込むのは難しいかもしれない。

亀有駅「住みやすさのわりに家賃が安い駅」1位は本当?現地調査で見えた魅力と難点
(画像=近隣のマンション、『Business Journal』より引用)

ここでルートを変えて、環七通りを目指して江北橋通りを真っ直ぐ進んでいく。歩道の幅は広く、道路沿いには新旧入り混じったマンションや個人店が並んでいる。街が整備されており、ネット上で懸念されていた建物の汚さ、古さはあまり感じなかった。

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(画像=環七通りとアリオ亀有、『Business Journal』より引用)

突き当たりの環七通りを渡ると大型ショッピングモール「アリオ亀有」が登場。駅から徒歩6、7分という立地にあるため、利便性は高そうだ。実際、子ども連れからお年寄りまで幅広い層が利用しているようで、駅周辺の商店街と比べて人が多く、平日にもかかわらずアリオ内のフードコートはかなり混んでいた。定点観察してみた感じ、駅前の商店街よりアリオで買い物をする人が圧倒的に多いと思われる。

一方で北口は古い雰囲気が充満

亀有駅「住みやすさのわりに家賃が安い駅」1位は本当?現地調査で見えた魅力と難点
(画像=亀有北口一番街商店会、『Business Journal』より引用)

次は北口を散策してみよう。こちらは南口とは対照的に建物は老朽化の傾向が見られ、お店の多くはシャッターが閉まり、発展していないように思えた。唯一駅前には活気があったが、パチンコ店、居酒屋などが並び、ネット上の噂どおり古くて治安の悪いイメージを受ける。客層も中高年の男性を主としている様子。こういった雰囲気は好き嫌いがわかれるところだろう。