音声入力を試してほしいおすすめの活用法5選
スマホには、基本機能として音声入力が搭載されているので、特定のアプリに限定することなく、さまざまなシーンで文字を音声入力できる。なので慣れてくれば、どんな作業も音声で入力したくなる。そこで、特におすすめしたい五つの活用シーンを紹介する。
アイデアメモ
「チャンスの神様は前髪をつかめ」という欧州のことわざがある。チャンスの神様には前髪しかないので、通り過ぎたらもう捕まえられない、というような意味であるが、これは「アイデア」にもいえる。
良いアイデアは突然ひらめくもの。だが、思いついたときに素早く記録しないと、一瞬のうちに忘れてしまうことが多い。だから、そのアイデアを逃さないためには、音声入力で記録するのが一番だ。
iPhoneにはアップル製の「ボイスメモ」というアプリがあるので、これを使ってもいいのだが、このボイスメモアプリは、その名の通り、声を録音するだけのものなので、それが何のメモなのかは音声を聞いてみないと分からない。そこで、おすすめしたいのが「Just Press Record」というアプリだ。
ボイスレコーダーアプリなのだが、録音したデータを自動的にテキストに変換してくれるのが素晴らしい。遅延型の音声入力アプリだ。入力したデータごとに、録音内容の冒頭の部分がテキストで表示されるので、一目で何のメモなのかが分かる。
テキスト部分だけをメモやリマインダなどのアプリに渡すこともできるので、アイデアだけでなく記録しておきたいことやタスクなども一旦はJust Press Recordに音声入力しておいて、後からメモアプリ、リマインダアプリへと振り分けてもいいだろう。
リマインダ
「やりたいこと」や「やるべきこと」、タスクをアップル製の「リマインダ」アプリで管理している人なら、直接リマインダアプリに記録するのがおすすめだ。しかし、リマインダアプリを起動して、タスク追加ボタンを押して、というのは面倒だ。
そこで、Siriを使う。Siriは音声コマンドとして、ちょっと間抜けたところがあるので使いづらいのだが、リマインダを追加する時には役に立つ。
使い方は簡単。「Hey Siri、○○○〇(タスクの内容)、とリマインドして」といえば、リマインダアプリのInboxに追加してくれる。あとは、時間がある時にInboxを整理すればOKだ。
読書ノート
本を読むのは人類の幸せの一つだと筆者は思っている。なので、いろんな本を読むのだが、ノウハウ本やビジネス書は漫然と読んでいては内容が身につかないので、重要だと思ったところはメモしておきたい。しかし、本を読んでいるということは、本を持っているので手が塞がっている。
そんな時こそ、音声入力が最適だ。記録するアプリは何でもいいので、スマホを手元に置いて、これはという部分を「読みながら」音声入力する。引用する箇所が多いほど、音声入力のありがたみを感じる。
図書館のような音声入力ができないような場所では、読書メモに要点を書き出しておく。その時にはページナンバーも併記しておこう。
音声入力ができる場所に移動してから、メモの要点を読み上げてもいいし、指定のページを開いて引用部分を音読しながら音声入力してもいい。本の内容がより強力に記憶できるはずだ。
MindMap
企画を考えたり、文章の構成を考えたり、やるべきことを整理したり、といろんな用途に使えるのがMindMapだ。筆者は「GitMind」というアプリを愛用しているが、他にもたくさんのMindMapアプリがリリースされているので、気に入ったものをぜひ使ってみてほしい。
MindMapは何かを考えるためのツールなので、「MindMapでの作業=頭を使う作業」でもある。思考のスピードで文章を入力でき、しかも脳を活性化させる音声入力はとても相性が良いのだ。
さらに、ハンズフリーで使えるという点もMindMap向きである。例えば何かの記事を書く時には、その記事のための資料をいくつも用意するだろう。その資料をチェックしながら作業するので、手は資料で塞がっている場合もある。音声入力なら、資料を手に持ったまま、構成案を文書入力することが可能だ。
やるべきことをまとめる時にも音声入力は便利だ。タスクを考えてる時は、カレンダーや付箋、会議の資料などを参照しながらの場合が多い。文章構成案作成と同じく、そういった資料をチェックしながら、音声でどんどんとタスクを入力していくと、脳がクリアになっていく感じがするのだ。
やるべきことは、作業中の案件と全く関係ないことを閃くことも多いが、音声入力ならそういった突拍子もない閃きもスピーディーに対処できる。
ChatGPT
話題の生成系AI「ChatGPT」の操作も音声入力向きだ。ChatGPTは「Chat」という名前がついている通り、おしゃべりするようにAIを活用するツールだ。何かを調べさせたり、アイデアを作らせたりする時、プロンプトと呼ばれる指示文を入力するのだが、音声入力すると、まるで優秀な秘書やコンサルタントと会話するように作業を進めていける。
例えばこんな感じだ。
まさに、秘書とやりとりしているみたいで、ちょっと楽しくなること請け合いだ。
まとめ
音声入力は、場所や周りの環境を選ぶというデメリットはあるが、使える場所なら確実にスピーディーな文字入力が可能だ。その上、記憶の定着が強まったり、脳を活性化できたり、論理的思考が高まったりと、メリットの方が多い。最初はちょっと気恥ずかしいかもしれないが、慣れると病みつきになると思う。
どうしても、スマホに向かって喋るのが気恥ずかしいのであれば、「Cotomo」というAIアプリをおすすめする。
音声入力をするアプリではないのだが、CotomoというAIキャラクターと会話が楽しめる。このCotomoの話し方が、異様なほどに自然なので、思わず喋ってしまうのだ。
Cotomoと話していれば、きっと自然にスマホに話しかけられるようになるはずだ。(3Dデザイナーズスクール 学長・西脇 功)
■Profile
西脇 功
3Dデザイナーズスクール学長。製薬会社勤務を経て、1987年にApple社のMacintoshに出会いコンピュータ業界へと転進。IT系企業数社でコンテンツマーケティング、広報・宣伝のプロとして活動。製品導入事例の執筆、オウンドメディアのWebサイト立ち上げからコンテンツ作成までを一人で担当。2020年独立し、合同会社「天使の時間」を設立。3DCGソフト活用のためのオンラインスクール運営や、Webメディアへの記事執筆を行っている。
提供元・BCN+R
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