Linky 1.0から2.0への進化

1.0からLinky 2.0へとさらなる進化を遂げるべく、研究開発チームは約4年の歳月を費やしてきた。Linky 1.0ユーザーからのフィードバックを受け、折り畳みできる最大の特徴はそのままに、自家用車の代わりに使用できる本物の“乗り物”を提供することを目指した。Linky 2.0は、外観に大きな変化はないものの、技術的またUX的観点からは飛躍的にアップデートされている。

Linky 2.0は街中のあらゆる環境に対応するため、以前の83ミリホイールより軽量な全地形対応の105ミリホイールに変更。安定性を高めながら80グラムの軽量化に成功した。

Image Credits:Kickstarter

性能を上げるためにパワートレインシステムを全面的に見直し、従来のシングルモーターからデュアルドライブに変更。バッテリーの電圧を26Vから36Vに上げるなどしてシステムを効率化した結果、1回の充電での航続距離が25%伸び、バッテリー重量は約10%の軽量化を実現した。

最高速度は時速28キロから42キロへと大きく上昇させつつ、衝撃に対する耐性を高め、ブレーキと加速性能を安定させた。リモコンや専用アプリの利便性も改善されている。

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また、環境とコミュニティへの配慮から製造工程を見直し、自国イタリアでの部品調達にシフト。Linky 1.0ではすべての部品を中国から調達していたが、Linky 2.0では部品の80%がイタリア製。ボード部分にはヨーロッパの木材とバイオプラスチックという持続可能な素材を使用し、ゼロエミッションを目指しているそうだ。

日本ではスケートボードは公道を走行できないが、2023年4月には自動配送ロボットが公道を走れるようになったし、同年7月には電動キックボードの規制緩和が行われている。Linkyが移動手段として日本でも使用できる日も、いつか訪れるのかもしれない。

引用元:Linky Innovation
Kickstarter

(文・根岸志乃)