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最近よく聞くようになった「車の“味”」
乗り心地と“乗り味”は違う?
最近よく聞くようになった「車の“味”」
車を評価する際にはさまざまな感覚から得られる情報も重要となってきます。
たとえばエンジン音などや静粛性のような「音」であったり、デザインやカラーリングといった「見た目」など、耳や目で得る感覚は評価の中でも大きな割合を占めるものです。
ほかにも、ステアリングや内装のパネルの手ざわり、車内のにおいなど、その中で長時間過ごすことになるために気になってくることもあるでしょう。
このように、五感のうちの「視・聴・嗅・触」が、車を評価するのに使われています。車は食べ物ではないため、当然「味」は車の評価には関係ありません。
ところが、実際には車の評価として「味」という言葉はよく使われています。
「乗り味」のほか、「車の味」や「走りの味」といった使われ方をされていますが、ここで言う「味」とは、具体的にはどのようなものなのでしょうか。
乗り心地と“乗り味”は違う?
「乗り味」に近いと思えるような言葉には「乗り心地」があります。
乗り心地は一般的に、路面の凹凸を吸収するサスペンションやシートのクッション性などによって、乗車時の揺れや振動の度合いがどの程度かを示す言葉です。「乗り心地がいい」とは、乗車時の揺れや振動が少なく、乗員の体への負担が少ない車を良いとする評価になります。
サスペンション等がかためでも乗り心地が不快でない車はありますが、一般的にはスポーツカー等はサスペンション等がかためで、それによって車と一体になったようなソリッドな感覚を楽しめるようになっています。「乗り心地」は大なり小なり犠牲にして、スポーティな運転を楽しむことが優先されていると言えるでしょう。
ところが、「乗り味」は、こういったスポーティな走行のためにサスペンション等がかためのスポーツカーなどにも「味がいい」などとよく使われ、さらにはそうでない車にも使われるため、「乗り心地」だけではない、別の評価として独立していることがわかります。