■中国で生活を送ることがリスクに

10月半ばにも、今年3月にスパイ行為に関わったとして拘束されたアステラス製薬の50代の日本人男性が中国当局によって正式に逮捕されたことが明らかになった。

男性は中国滞在歴が20年ほどのベテラン社員だが帰国直前に拘束され、今後最長で7ヶ月かけて起訴されるかどうかが決定するため、拘束が長期化することが懸念されている。

この人物を含め、2014年の反スパイ法施行以降、これまでに17人の日本人が拘束されたが、その多くで有罪判決が下されている。今でも5人が刑期中で、スパイ行為の定義が大幅に拡大された改正反スパイ法が7月に施行されたので、今後さらに日本人の拘束ケースが増えることが懸念されている。

中国は以前のような世界の工場ではなく、ゼロコロナや不動産バブルの崩壊で中国経済は成長率も鈍化しており、若者の失業率も悪化している。

そういう見通しが明らかならば、日本企業はできる限り早く中国依存から脱却を図るべきだろう。中国で生活を送ること自体が1つのリスクになっている。

(取材・文/Sirabee 編集部・セレソン 田中)

提供元・Sirabee

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