日本からも出資
先にも触れたRicultの異常気象検知システムは、衛星画像などのデータからAIが起こり得る現象を分析するというものだ。
AIは日々学習し、賢くなっていく。今やAIで文章を作成することができ、イラストも描けるということは誰しもが知るところになった。いずれは人間の気象予報士よりも精度の高い天気予報も提供できるかもしれない。また、異常気象が頻発している現代においてAIによる予測はもはや欠かせないものになっている。
そんなAIを活用しているRicultは、世界各国の投資家から注目の視線を集めている。日系企業も例外ではなく、2021年5月には日本の双日がこのスタートアップに出資している。
人工衛星とAIを組み合わせ、その上で金融事業も展開するアグリテックスタートアップは、食料危機の可能性を本気で想定せざるを得なくなった我々現代人に大きなヒントを与えてくれるだろう。
ここ数年は異常気象や動乱・紛争の勃発などで食料価格が高騰し、それに応じて「農業の効率化・近代化」が強く要望されるようになった。Ricultは、そうした世界的課題を解消する急先鋒になり得るスタートアップと言えよう。
参考・引用元:
Ricult
双日株式会社
(文・澤田 真一)