電気自動車の話題を振ると盛り上がる理由は多くの方が自分の好みや熱い思い、さらには論理思考があるからだと思います。以前に申し上げたように乗る車は個々人の自由ですので電気自動車が好きな人はそれを選べばよいし、内燃機関のクルマに絶対愛がある方はそれを選べばよいと思います。

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但し、産業ベースや世界の潮流というレベルで見るとそういう訳には行きません。私はこのブログで10年以上も前からEVの時代がやって来ると申し上げ、それに対して無数の意見を頂戴しています。その上で最近はHVが売れ行き的にはEVを抑える形になっていますが、世界レベルの長期的な流れで見るとEVは着実に増えていく、そう思っています。

つまり、好む、好まざるにかかわらず、市場形成が進む過程において個人の好みや選択は限定されていくと考えています。今はその過渡期にあるわけですが、このTransition期間は20年から30年かかるとみています。理由は内燃機関のクルマは一般的に10年以上使用されること、自動車会社がGradualな経営方針の転換を示していること、2030年から35年を一つの時代的転換期とする各国政府などの方針がある為です。よって今はそこに向かう移行期にあると考えています。

ここバンクーバーはデータ的に北米で最もEVが売れる地域です。2023年度のBC州のEV販売実績は全販売台数の約20%です。最近、ダウンタウンなど都市部ではEVで溢れかえっており、全体販売台数の2割は都市部なら時流に敏感な人がより多い為、感覚的には3割ぐらいに感じます。おまけにEV車は電飾が目立ち、デザインも奇抜なものが増えているので否が応でも目につくというのが実態でしょう。

車種は異様に多いテスラと共に韓国勢がかなり目立ち、あとは欧州系となります。アメリカ系はテスラ以外はパラパラ、日本勢はほぼ見ない状態です。

さて、今日、この話題を振ったのは「戦略から見る…」と銘打った意味があるからです。私が気にしているのは中国製EVなのです。日経が「BYDが新型EV発売、予告下回る価格で 値下げ競争激しく」と報じています。「海獅07」と称する新しいプラットフォームの話題の新車価格を当初より1割以上下げた約400万円程度で発売しました。これが自動車販売全般に及ぼす影響がより大きくなると感じたのです。