倉庫ソリューション全体を設計するHai Robotics

深圳のHai Roboticsは専用のロボットを使い、倉庫ソリューション全体を設計する会社だ。

これまで紹介したフォークリフトや協働ロボットは、もともと人間が手作業でやっていた仕事の自働化だが、自働化を前提に倉庫全体を再設計するアプローチの企業もある。今回のLogiMATでは、深圳のHai Roboticsが出展していた。

Hai Roboticsはロボットだけでなく、倉庫の管理システムや棚の配置、それぞれの荷物を管理するバーコードリーダーとバーコードの印刷まで、倉庫システム全体の設計を行う。

荷物の大きさやオペレーションをある程度、規格化する必要があるが、新しい倉庫が立ち上がることが多い中国ではこうした全自動倉庫のニーズも高い。作業が均質化され、安定して運用できることも魅力だ。

Hai Roboticsはこのソリューションを日本をはじめ海外に輸出している。

中国ローカルで伸びた産業が海外へ

今年のLogiMAT展示会はヨーロッパで展示会を運営するEuroexpoとMesse Stuttgartが、そして提携会社のMesse Nanjingが主催している。しかし、出展者の多くは中国各地から集まってきたローカル企業だ。Universal Robotsなど欧州の製品もソリューションに組み込まれているが、個別の小さい部品から統合的なサービスまで中国企業の存在感が目立った。

LogiMATは今後タイ、ドイツとイベントを海外展開していく。将来的には中国の物流ソリューションを海外展開する役割を担っていきそうだ。

(文・高須正和)