スタッフと選手たちが手掛けた「勝利美酒」
様々なブースの中でも特に目を引いたのが、マイナビ仙台のスタッフと選手たちが2023年から約1年間という時間をかけて手掛けたという日本酒「勝利美酒」だ。サッカースタジアムに日本酒という未だかつてないユニークな登場で、限定200本の美しいブルー色のボトルに入った日本酒がお披露目、販売された。
この日本酒製造の取り組みは、同クラブのSDGs(Sustainable Development Goals/持続可能な開発目標)目標達成を目的とした協働プロジェクトの1つ。宮城県内の地域団体・企業とともにアカデミースタッフやジュニアユース、そしてトップ選手たちが結束し、なんと稲の種まきから田植えに稲刈り、そして酒蔵で酒造りと全ての工程を行ったという。
筆者は実際に完成された勝利美酒を目の前に、酒造りという偉業達成の重みと選手たちの取り組みの真剣さに感動し、じんわりと涙が滲むほどだった。
購入者は日本酒として味を愉しむだけでなく、各ボトルに記載されている抽選番号発表の楽しみも。2024年10月開催のホーム試合会場で抽選結果発表が行われる予定で、当選したラッキーな50名には限定グッズなどがプレゼントされる。選手たちが手塩にかけて造った日本酒を味わいながら、自宅でマイナビ仙台の試合を応援する。これはファンにとっては最高の時間となりそうだ。
SDGs目標達成へのプロジェクト
マイナビ仙台では今回のサステナブルデー以外にも、選手たちが日頃から実践している「SDGs17の目標」の取り組みを公式サイト内で紹介している。国際連合(UN)が2030年までに持続可能でよりよい世界を目指すために制定した17種類の国際目標だ。
SDGs17の目標
- 貧困をなくそう
- 飢餓をゼロに
- すべての人に健康と福祉を
- 質の高い教育をみんなに
- ジェンダー平等を実現しよう
- 安全な水とトイレを世界中に
- エネルギーをみんなに、そしてクリーンに
- 働きがいも経済成長も
- 産業と技術革新の基盤をつくろう
- 人や国の不平等をなくそう
- 住み続けられるまちづくりを
- つくる責任つかう責任
- 気候変動に具体的な対策を
- 海の豊かさを守ろう
- 陸の豊かさも守ろう
- 平和と公正をすべての人に
- パートナーシップで目標を達成しよう
サイトでは、選手全員がSDGsの各目標について実行している、または実行を呼びかける具体的な内容が直筆で公開されている。
例えばDF國武愛美は、7番目の目標「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」に対して「使わないものはコンセントから抜こう!」。FWカーラ・バウティスタは、6番目の目標「安全な水とトイレを世界中に」に対して「水の節約のため、シャワーよりお風呂に入るようにしています」。