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近代化&車名変更もRVブームに乗れなかったラガー(1984年)
近代化&車名変更もRVブームに乗れなかったラガー(1984年)

発売10年目の1984年にタフトはモデルチェンジ、国・地域によってさまざまな車名で販売されていた海外の一部では車名がそのままだったものの、日本では「ラガー」に改名しました。
その頃には、1990年頃から大ブレイクする「RVブーム」が初期の盛り上がりを見せており、トヨタも70系ランクルにハイラックスサーフのフレームや足回りを組み合わせた「ランドクルーザーワゴン」を1984年に発売。
同年にモデルチェンジしたラガー/2代目トヨタ ブリザードも、おそらくはトヨタの意向が働いたようで、凹凸や表面の突起が少ないスッキリしたデザイン。
フロントマスクも先代の40ランクル風から70ランクル風へ変更、メッキパーツやデカール類といった乗用車風の内外装が標準またはオプションで追加されていき、「RV」としての充実度を増しました。
エンジンもラガーがダイハツ製2,800cc、ブリザードがトヨタ製2,400ccのディーゼルと、トルクフルなのは先代と同様。
ただし、三菱 パジェロやスズキ エスクードといった、内外装がより乗用車ライクで、5ドアやATも設定した新世代クロカンが登場すると、急速に陳腐化が進みます。
多少着飾っただけで無骨なデザイン、5ドアがなく乗降性が劣り、ATがなく気軽に運転できない、「昔ながらの業務用クロカンそのもの」だったラガー/ブリザードは、後継車もなくブリザードは1990年で、ラガーは1997年で廃止されました。
ダイハツでは他にもエスクード対抗馬として1,600ccガソリンエンジンの「ロッキー」(初代)も1990年に発売していますが、ちょっと小さくAT車もある程度でラガー/ブリザードの欠点をそのまま受け継いでおり、トヨタ版すら発売されず1997年に廃止されています。
目のつけどころは良かった小型クロカンですが、その真価が問われた時に必要な拡張性を持たなかったことでその後が続かない、「典型的な1980年代までのクルマ」で終わったのは残念でした。
ダイハツの親玉、トヨタがその気になれば「ミニランクル」として継続したかもしれませんが、本格クロカンは70ランクルで十分で、ラガー/ブリザードやロッキーの後継はビルトインフレーム式のテリオスが1998年にデビュー、現在も海外で3代目が販売されています。
※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。
文・MOBY編集部/提供元・MOBY
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