「馬子にも衣裳」は、いい服を着ればそれなりに見えるという意味のことわざです。
褒め言葉ではなく、失礼に当たる言葉、もしくは着慣れていない上等な服を着ている人を揶揄する言葉です。
また「まごにもいしょう」という読みから、馬子を「孫」と勘違いしている方もいらっしゃるようです。
この馬子とは職業のことなので、孫とは大きく意味が異なります。
ここでは、この「馬子にも衣裳」という言葉の意味やその由来、類義語について解説します。
目次
・「馬子にも衣裳」とは
・「馬子にも衣装」の意味
・「馬子にも衣装」と言われたら褒められていない!!
・「孫にも衣装」ではありません!!
・「馬子にも衣装」の由来
・「馬子」とは何のこと?
・「馬子」がきちんとした身なりをしてみた様子から
・「馬子にも衣装」の類義語
・鬼瓦にも化粧
・木株にも物着せよ
・まとめ
「馬子にも衣裳」とは
まずは「馬子にも衣裳」ということわざの意味を見ていきましょう。
「馬子にも衣装」の意味
「馬子にも衣装」は、どのような人間でも身なりさえ整えれば立派に見えることを例えたことわざです。
これに付け足して「馬子にも衣装髪形」と表現することもあります。
この表現も意味は変わらず、身だしなみさえしっかりすればそれなりに見えるという事をあらわしています。
ちなみに、馬子の読みは「うまこ」ではなく、「まご」になりますのでご注意ください。
「馬子にも衣装」と言われたら褒められていない!!
「馬子にも衣装」は、褒め言葉では決してありません。
むしろ、こう言われた場合は見下されている可能性が高いです。
なぜなら、この言葉には「その服装に対して分不相応な人でも」というニュアンスを含まれているためです。
そのため、言い方によっては失礼に当たることもあるので、他人に対して用いる際は注意してください。
親しい間柄であれば冗談まじりに使用することもできますが、いわゆる身内ノリが通じない相手に使用する事はおすすめできません。
「孫にも衣装」ではありません!!
「馬子にも衣裳」は、「孫にも衣装」と勘違いされる事もあります。
「まご」という読みのため、「孫」の方が連想しやすいことは確かですが、実際には「馬子」という全くの別物の事なのでご注意ください。
成人式や結婚式にて、スーツやドレスを着て見違えた孫に「孫にも衣装だね」と言うのも当然ながら間違いです。