横浜FMを救った植中と渡辺皓太

アル・アインの守備戦術と速攻に手を焼き、ほぼクレスポ監督の術中にはまっていた横浜FMを救ったのは、植中とMF渡辺皓太だった。

1点ビハインドで迎えた後半27分、FWヤン・マテウスの右サイドからのクロスに植中がヘディングで合わせ、同点ゴールをゲット。「クロスボールに対して、(ゴール前へ)入れていないシーンが多かった」と植中は試合後の囲み取材で述懐していたが、ここでは相手DFハリド・アルハシェミの死角(背後)でクロスボールを待ったのが功を奏した。

後半39分には、この試合途中出場の渡辺がコーナーキックの2次攻撃からゴールネットを揺らす。一度はオフサイドの判定が下されたが、ビデオアシスタントレフェリー(※)の介入によりゴールが認められる。この瞬間、横浜国際総合競技場が歓喜の声に包まれた。

横浜FMは本拠地で奇跡を起こしたものの、アル・アインの守備戦術を攻略できない時間が長かったのは確か。植中をはじめとする横浜FMのインサイドハーフがマンマークを振り切り、チャンスメークを担えるか。この点も第2戦の見どころであり、同クラブが悲願のアジア制覇に向け解決すべき最大の課題だ。

(※)フィールドとは別の場所で試合映像をチェックし、主審をサポートする審判員