「私は一生独身です。」

そんな風に宣言するだけで、お金がもらえる、韓国の驚きの手当てをご存じだろうか。

あえて結婚しない「非婚主義」を宣言した従業員に対し、結婚祝い金と同等の手当を支給するという取り組みが韓国で注目されている。

さてこの制度、もし日本に導入されたら、あなたはうれしいだろうか?

韓国LGグループで独身手当を導入

韓国の大手企業で導入された「独身手当」では、「結婚しない」と会社の掲示板に宣言・登録するだけで、結婚祝い金と同水準のお金をもらえる。

韓国の大手財閥・LGグループ傘下の通信会社・LGユープラスはサムスンやSK、ロッテなど韓国の主要財閥グループの中で初めて「独身手当」がもらえる非婚支援金制度を導入 した。

非婚宣言に特別な証明書提出や手続きは不要で、会社の掲示板に宣言を登録し申請するだけで済む。宣言した従業員には結婚する時と同じように、基本給満額の独身手当と特別休暇5日が与えられる。対象となるのは勤続期間が5年以上で、満38歳以上の職員だ。

ただし、非婚宣言で独身手当や特別休暇を提供された後に結婚した場合、結婚祝い金と特別休暇はもらえない。また、非婚宣言から2年間は勤続が義務付けられるという。

若い世代を中心に「非婚主義」を支持する動きが拡大

非婚支援金制度が導入された背景には、「非婚主義」という言葉が韓国で定着しつつあり、若い世代を中心に非婚宣言をする人が増えたことがある。

「非婚主義」が「未婚」とどう違うのかというと、「非婚主義」は単なる「未婚」と異なり「自分は結婚しない生き方を選ぶ」との意志を示すところにある。

この傾向は女性に多く見られ、結婚後の育児や家事、キャリア維持の難しさ、儒教思想に基づく婚家への気遣いなど、男女間の格差が理由として挙がっている。