出店の意図がわからない
そして今月には、約10年ぶりに「東京チカラめし」を出店(正式店舗名「東京チカラめし食堂」)。場所は都心の千代田区の九段第二合同庁舎地下1階。メニューは以下となっている。
・「焼き牛丼」並・大/680円、ごはん大盛り+具1.5倍/880円
・「ネギ焼き牛丼」並・大/780円 ごはん大盛り+具1.5倍/980円
・「キムチ焼き牛丼」並・大/850円 ごはん大盛り+具1.5倍/1050円
・(日替わり)カジュアル定食 650円
・(日替わり)ボリューム定食 750円
・(日替わり)彩定食 700円
・(週替わり)カレー 800円
外食チェーン関係者はいう。
「大手牛丼チェーン各社は牛丼の並盛を400円台で提供しており、東京チカラめし食堂の680円はかなり高い。注力する水産業との相乗効果も見込めないし、平日のみの営業で合同庁舎とその周辺のオフィスワーカーくらいしか集客が見込めない場所なので、出店の意図がちょっと分からない。集客的な反応をみるために試験的にオープンしたのかもしれないし、もしこれから積極的にチェーン展開していくつもりなら、もっと価格を抑えるだろうから、現時点では店舗を増やしていく予定はないのかもしれない。サンコーの戦略としては、とりあえずは水産業と飲食店のシナジー効果を追求する方針に専念したほうがよい気もする」
ちなみに昨年11月に閉店した「東京チカラめし」新鎌ヶ谷店の「焼き牛丼」はどのような味だったのか。
「かつてはフライパンに肉を入れ、タレをまぶして豪快に焼き上げていたが、現在では網に乗せた肉を大型のグリル用機械に入れ、焼きあがった肉にタレをかけて提供している。これにより、余計な脂が落ちて、以前のような脂まぶし飯になっていない。だが、肉の脂身部分が多く、肉というよりは脂身を食べさせられている感覚になり、これでは『牛肉の脂身丼』だ。
このクオリティーで580円という価格は高く、価格に妥当性があるとは感じられない。肉を焼いてご飯に乗せるだけなら自宅でも簡単にできるし、煙対策や後片付けの手間はあるものの、同じ金額でより質の良い肉をより多く食べることができるだろう」(重盛高雄/フードアナリスト/23年9月17日付け当サイト記事より)
東京チカラめし新店舗の集客ぶりが注目される。
(文=Business Journal編集部)
提供元・Business Journal
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