ゴールデンウイーク期間中にフランスや中南米諸国を歴訪していた岸田首相が6日に帰国しました。

野党関係者からは税金の無駄遣いとの批判もありましたが、タイトな日程で、日本外交が軽視する傾向にあった中南米の国々との関係強化を目指す姿勢は評価に値します。

実際の岸田氏の外遊の成果はどうだったのでしょうか?

ブラジルで歓迎を受ける岸田首相 首相官邸HPより

フランス訪問では軍隊同士の交流を推進する「円滑化協定」の交渉入りが合意されました。しかし、フランスの抵抗によって棚上げ状態になっている「NATO東京事務所」については何ら進展が見られませんでした。

日本の視点からすると「円滑化協定」や「NATO東京事務所」も対中抑止が念頭に置いた取り組みです。しかし、後者に反対するフランスが、前者の具体化にどれぐらいコミットするかは不明確です。