「自分たちの形を大事にしたい」

ー次戦の相手となるいわきFCの印象はいかがですか?

昨年(2023シーズン)よりもボールを繋ぐサッカーになっています。けれど、やはりいわきの武器はクラブ創立当初から掲げられてきたハードワークの部分だと思っています。タフな試合になることが予想されるなかで、もちろん戦術はありますが、そのなかでも自分たちがハードワークという根本的な部分で相手をどれだけ上回ることができるかを大事に準備していきたいです。

ーいわき戦の次は、中2日で横浜FCとの試合があります。上位チームとのタフな連戦となりますが、ターンオーバーや交代などについては考えていますか?

目の前の1試合に対して100パーセントを出していくことの連続ですので、まずはいわき戦にしっかりとパワーを出すことしか考えていません。戦術的な交代はもちろんあるかもしれませんが、自分たちの形を大事にしたいという気持ちが一番にあります。

仙台戦も勝つことはできましたが、後半の戦いでいえば自分たちは我慢し続けてもぎ取った勝ち点3でした。あのような苦しい状況のなかでもっと自分たちにできる策はなかったのかと言われると、その部分はまだ整理している段階です。押し込まれる展開だった仙台戦の後半でも普段からやっていることで相手を上回りたいとは思っていました。その考えがブレてしまうと、チームとしてのパワーが間違いなく落ちていってしまう。相手のメンタリティや戦術を理解したうえでも、自分たちの目指すサッカーをより多くピッチ上で表現できるように戦っていきたいです。

ー相手はプレーオフ圏内のチームです。勝利すれば順位を上回ることができますが、意識していますか?

もちろん意識していないわけではありません。ただ、そこを敏感に捉えているわけでもありません。どんな相手でも簡単に勝てるわけではなく、リスペクトを持ってスカウティング(分析)して試合に臨んでいます。ただ、間違ってはいけないことは、そのなかでも自分たちのサッカーをどのように表現できるかを大事にして我々は相手に向かっていく準備をしています。


ジェフユナイテッド千葉 写真:浅野凜太郎

苦戦して掴んだ勝利から連勝へ

今回の取材で印象的だったのが「自分たちのサッカー」という言葉だ。開幕からここまで5勝5敗2分と、なかなか思うように結果を積み上げられていない千葉。しかしそれでも決して「自分たちのサッカー」が体現されていないわけではなかった。苦しみながらも勝利した仙台戦に続き、自分たちの追い求めるサッカーで次節いわきFC戦を制し、優勝への足掛かりにしたい。