全国人民代表大会の常務委員会は先月26日、2014年に施行された反スパイ法の改正案を可決した。改正法は7月から施行されるが、警戒すべきはスパイ行為の定義の大幅な拡大だ。

■恐るべき反スパイ法に警戒を

これまでスパイ行為は国家機密の提供だったが、今回の改正法では「国家の安全と利益に関わる文書やデータ、資料、物品の提供や窃取」も加えられた。

スパイ行為そのものだけでなく、それに関わる文書やデータなどが追加されたことで、今後は中国の歴史博物館などに行って情報を入手するとかでも拘束されることも考えられよう。

しかも、改正反スパイ法には「その他のスパイ行為」というあいまいな表現も依然として残っており、もうこれは恣意的な乱用が相次ぐことは避けられない。