AIと人間の分業の仕方

では、ライティング業務を例に①AIに任せるべきこと②誰かに依頼すべきこと③自分でやるべきことに振り分けて考えていきましょう。

①AIに任せるべきこと

・文章のたたき台作成
・創造的なアイデア出し
・企業リサーチ、用語リサーチ(大まかな内容のみ)
・文章の添削

テーマに関するリサーチや、ざっくりとしたアウトラインなどは、AIに任せても問題ないでしょう。また、アイデア出しなどは、AIから意外な発想が得られるかもしれないため、活用してみるのもおすすめです。さらに、誤字や表記ゆれなどの文章校正などもAIが得意とするところです。

②誰かに依頼すべきこと

・AIでリサーチした情報のファクトチェック
・AIが出してきた文章のファクトチェック
・正確でわかりやすい文章にする

先にも述べたように、AIから得られた情報には不正確なこともあるため、必ず事実確認をしなければなりません。また、AIが作った文章の中に不自然な部分があれば、人間が修正する必要があります。ただし、これらは文章作成に慣れている / 得意な人材に任せた方が効率的に正確な文章に整えることができます。

③自分でやるべきこと

・戦略を練る
・最終的なファクトチェック&確認

そのプロジェクトの意図や戦略は、他人やAIに任せるわけにはいきません。さらに、文章の最終チェックは、自分の計画していたものと齟齬がないかどうかを確認するためにも、本人が行うべきでしょう。

初めの章でも触れたように、AIを導入したら、人間の仕事が奪われてしまうのではないかという話を聞きます。

しかし、実際にChatGPTを導入して明らかになったのは、AIを使って業務を行ったとしても、どこかで人間の作業は必要となることでした。たとえば、ファクトチェックなどは人間にしかできないでしょう。

重要なのは、AIにのみ仕事を任せるのではなく、AIを使いこなせる人に業務を依頼することです。この業務の振り分けこそが、生産性を上げる鍵となるのです。

ChatGPTでサービス・仕事の可能性が広がる

フリーランスが主要なメンバーとなるHELP YOUでは、スキルアップに貪欲なメンバーが多く在籍しており、変化に柔軟に適応しながらともに成長していく自律型組織を目指しています。

現在AIラボをはじめとするメンバーには、ChatGPTという最先端AI技術を業務で使ってもらうなどして、社内メンバーの意識を高めていくことで、社外からの期待にも応えられる強いチームになれると考えています。

また、これらの技術を活用し、生産性向上のヒントや業務効率化に貢献できるようなサービスの価値向上に還元していくとともに、新たな仕事の可能性にも大いに期待しています。

<著者プロフィール>

秋沢崇夫
株式会社ニット
代表取締役社長

1981年東京都生まれ。青山学院大学卒業。2004年株式会社ガイアックスに入社し、営業、事業開発に関わり、営業部長に。32歳で退職後、一人旅の最中にリモートワークを経験。「このスタイルであれば場所や時間にとらわれることなく自分らしい生活を実現できる」と実感し、さまざまな働き方や生き方の選択肢があってもいいのではないかと考えるように。帰国後「多くの人の働く選択肢を増やしたい」との思いからオンラインアウトソーシングサービス「HELP YOU」を立ち上げる。

オンラインアウトソーシング「HELP YOU」:https://help-you.me/