「僕の落とし込みがダメだった」

湘南の山口智監督は札幌戦終了後の会見で、この試合で採用した[3-4-2-1]の布陣について言及。選手への落とし込みが足りなかったことを、質疑応答のなかで反省した。

また、同クラブMF茨田陽生も試合後のコメントで、前半の自軍の守備を悔やんでいる(湘南ベルマーレの公式ホームページより引用。一部加筆、修正、省略)。

ー[3-4-2-1]という新しい試みがあったが、相手との噛み合わせを見て(考慮して)なのか。また、狙いを表現できなかった要因は?

山口監督:柏戦(第11節)や神戸戦(第10節)、その前の名古屋戦(第9節)で相手が対策をしてきているなか、違う形でチャレンジをしました。やってどうなるかというところ、引き出しを増やしたいというところで選択をしました。僕の落とし込みがダメだったなと思いますし、選手を混乱させたのかなと思います。ただ、自分がやると決めてメンバーを選んで今日臨んだので、決断したことに対しては後悔はないです。しかし問題はあると思っています。

ー(湘南にとって)いい時間帯はどういう部分がよかったのか?

茨田:守備のところで全員が前に圧力をかけられていたんだと思いますし、特にボランチの僕と(奥野)耕平のところで、前半は引き込んで前に出て行くことが少なかったんですけど、後半の立ち上がりはどちらかが前に出て行ってプレスをかけることやセカンドボールを前で拾うとか、自分たちの前のところのスペースを使えていたと思います。

練習の中でもやっていたんですけど、相手が違う中で修正しながら、どうやったらいいとか、なかなか前半ではコミュニケーションもうまくいかず、相手の嫌なところを突くことができていなかったと思います。

基本布陣を札幌と同じにし、マンマークをやりやすくしたところまでは良かったものの、相手の隊形変化への対応策の仕込みが不十分だった山口監督。茨田のコメントからも、選手間で迷いが生じていたことが窺える。就任3シーズン目の45歳の指揮官が、湘南の戦術をいかにアップデートするかに注目だ。