聖エティエンヌ大聖堂
前述のとおりメスの大聖堂は、まずその黄色がかった外観の輝きが特徴的です。着工は13世紀でしたが、さまざま理由で何度も建設が中断され、完成したのは16世紀になってからのことでした。「ゴシック芸術の集大成だ」とする声もあるこの大聖堂、ファサードには無数の細かい彫刻が施され外から見るだけでも美しい建築物です。
けれどもやはり圧巻なのは内部。まず中に入って最初に驚くのは、そのアーチ形天井までの高さでしょう。41m強とフランスでも3番目の高さを誇り、実際、見上げるだけでめまいがしそうでした。
光と色が踊るステンドグラス
アーチが高いということは、それだけ壁も高いということ。けれども聖エティエンヌ大聖堂の中は意外なほど明るい空間です。
というのも、このカテドラルには、合計約6,500平方メートルものステンドグラスが用いられており、外からの光がさまざまな色となって内部に差し込んでいるのです。バラ窓で有名なシャルトルの大聖堂でさえ、ステンドグラスの総計が約2600平方メートルであることと比べると、メス大聖堂のステンドグラスがどれほど圧倒的であるか想像できることでしょう。
聖エティエンヌ大聖堂のステンドグラスは中世のものだけではありません。有名なアーティストであるジャック・ヴィヨンやマルク・シャガールらがデザインしたものも複数使われていて、さながら美術館のようです。
聖エティエンヌ ・ ド ・ メッツ大聖堂
- 開館時間:8:00~19:00(4月~10月)、8:00~18:00(11月~3月)
- 閉館日:なし(ただしミサや行事の時は見学不可)