よって私は岸田政権は歯を食いしばりここは踏ん張るべきだと思います。そして秋の自民党総裁選でまず、党内の浄化を受けて誰が総裁に押されるのか、そこを見るべきです。容易なる岸田批判をすべきでもありません。岸田氏の就任中、不祥事は岸田氏と無関係のところで次々と起きたか、一部マスコミが徹底した「身体検査」をして獲物を次々釣り上げているわけです。これを餌に「岸田退陣!」という論理は私にはあまりピンときません。

私は自民党再生という点では岸田氏が向いていると思うのです。今日までのプロセスへの批判があるのは知っていますが、今、岸田氏より適任な改革作業を進められる人はいないと思うのです。いや、いるかもしれませんが、新人の総裁ではだめで岸田氏のように首相在任日数が長くなっている人だからこそできる力技はあるはずです。それに失敗すれば自民を割るしかないのです。これは私が以前から言い続けていたことで今、その岐路にあると思っています。

自民党の木原誠二幹事長代理が政権交代が起きてもおかしくないと数日前に発言し、ダイヤモンドオンラインは選挙直前の調査で52%が政権交代を期待という国民の声を報じています。自民党を引きずり下ろすのは簡単ですが、誰が代わりを務めるのでしょうか?あの暗黒の民主党政権時代をまたやりたいのでしょうか?しかも立憲では単独では政権を取れないでしょうから連立を組むのにみそもくそも関係なく票だけを考えている泉代表なら共産と全面的に組んでもおかしくないのです。なら日本の与党に共産党というバカげた夢にも出ない、どんな酷い占い師の予想にも出ない事態が現実に起こりうる話になるのです。

ただ、日本が政治不信になっていることは確かで麻生政権の頃に近い状態にあるとは思っています。その中でもう一つ、小池百合子氏の力量が落ちた点も気になっています。都知事選で自民候補者が誰になるか、小池氏の底力はまだあるのかを含め、、政党として勝てる情勢かといえばこれまた疑問なのです。ひょっとすると東京15区の乱戦は都知事選乱戦の序章だったのかもしれません。

それを見る外国人は「昔、日本という国は政治がどんと安定していたのにねぇ」と嘆き節を語っているのでしょう。

では今日はこのぐらいで。

編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2024年4月29日の記事より転載させていただきました。

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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