GK藤田和輝「目の前の試合に全力で勝ちに行く」

ー前節(秋田戦)後、とても悔しそうにしていたのが印象的でした。今節の仙台戦へは、どのような気持ちで臨みましたか?

藤田:いろいろな目標を持ちながら今年プレーしていますが、すべてを達成することができていないなかで、まずはチームの優勝という目標をより意識してプレーするようにしていました。今まではそれが少しぼやけた意識の中でやっている感じがあったのですが、今は練習の中からそのような目標を明確にして取り組んでいますし、それが自分自身の成長へと繋がると思っています。

優勝という目標を実現するためにどうすればいいかと考えたとき、やっぱり勝ち続けるしかないんです。仙台に勝つために練習から自分の足りないところを意識して、どれだけいいパフォーマンスを出せるかということを考えて取り組んだ結果が、少しでも出た試合なのではないかなと思います。

ー藤田選手は直近の試合でも好調なパフォーマンを維持しているように思います。自信がついてきたのでは?

藤田:うーん、どうでしょう…。仙台戦のパフォーマンスには満足していないですし、むしろ良くなかった部分の方が多かったという風に自分では思っているので、また練習から課題にアプローチしていきたいですね。

ー仙台戦を終えて、改めてご自身の課題は見つかりましたか?

藤田:ディフェンスラインとの連携であったりチームの流れや状況を見たプレーなど、言い出したらキリがないですけど、今週は特にヘディングの対応を練習から意識してやっていました。毎試合1本はセーブしないと勝てないと思っていたので、後半に良いセーブができたことは一つの収穫だと思っています。自分のなかでクロスからのヘディングシュートは課題として取り組んできたことなので、そこを試合で表現できたこともよかったです。改めて、目標を持って目の前の試合に全力で勝ちに行くことが大切だと感じました。

ジェフユナイテッド千葉 写真:浅野凜太郎

ーGKとしてもクリーンシートには大きな意味があるのでは?

藤田:秋田戦の敗戦からチーム全員感じるものがあって、いろいろと改善してきました。身体を張ることや切り替えの部分、チームとして闘う姿勢が秋田戦以上にできるようになっていたと思います。ジェフのスタイル的には1点取られたら2点取り返すという攻撃的なスタイルですが、そのなかでもGKの自分はゼロにこだわり続けたいですし、それがチームのためにも、自分自身の価値を証明するためにも大切だと思っています。

ー「価値を証明する」という想いは、パリオリンピックに向けたものですか?

藤田:パリのことは意識してやってきましたが、今回U23アジアカップ(AFC U23アジアカップカタール2024)を外れたことで、そこを意識しすぎることもあまり良くはないのかなと思うようになりました。当然オリンピックに行きたいという想いはありますし目標にもしていますが、いま一番大事なことはチームの勝利に貢献することです。

これまでも、自分はチームでのパフォーマンスが評価されて選出してもらえていたと思っています。難しい問題ですが気持ちの整理もちゃんとついているので、まずは毎週の試合に勝ち続けて優勝という結果をつかみ取ることができればいいと思っています。

ー優勝を目標として掲げるうえで、これからは何が大切になってきますか?

藤田:優勝を目標にするならもう負けは許されない。仙台戦で負けていたら、その目標は修正する必要があったかもしれない。それでも、仙台相手にあれだけ押し込まれる時間帯があっても勝てたことはチームの底力だと思います。力はあるけど勝てないという状況が続いていたので、これを機に勝ち続けることのできる集団にならないといけないし、もっと自分にも貢献できることがあると思っています。

実際、仙台にも強度では負けていたので、練習からさらに強度をあげて、チーム全員でやっていかなくてはいけません。どんな相手でも、自分たちのサッカーをすることや強度で上回ることを徹底していくためにも、このモチベーションを持続させることが大事になってくると思います。


ジェフユナイテッド千葉 写真:浅野凜太郎