“マルチング”でゴミ捨ての手間もなし、カーペットのような芝生に

また、TRONは刈った後の草や葉を細断し、その刈りくずを地面に戻して芝生を整備してくれる「マルチング芝刈り機」である。

X型のボルテックスチェンバーが芝を吸い上げ刈り取る。鋭利な二枚刃がすばやく刈り込み、マルチングチェンバーが刈りくずを均一に芝生に敷き詰めていく。バキュームカットとマルチングを同時に行うので、ゴミ捨ての手間も省けるうえ、健康的で見た目の良いカーペットのような芝生が広がるという。

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TRONで刈れば芝の長さが均一に整い、端が不ぞろいになることもない。芝生の長さや太さ、乾燥・湿り具合にも対応。調節可能なカッティングチェンバーにより、1.2インチ(約3センチ)から3.5インチ(約9センチ)まで好みの長さに刈り込める。芝生の面積やユーザーの好みに合わせて、カッティングディスクの交換オプションも。

パワフルな後輪駆動と大径の前輪により起伏の多い地面でも走破可能、勾配65度までの坂道を上ることが可能だ。前輪は全方位に動くので軽快かつターンも得意。どこかで動けなくなっても、セルフレスキューシステムにより自動で後退や旋回して速やかな脱出を試みる。

パフォーマンスと機能はともに定期的にアップグレードされるとのこと。特に、庭の特徴をAIが学習するにともない、アップデートの度に精度が磨かれていく。

各分野の専門家集団:米国発Airseekers社が開発

同製品を開発したのは、米ラスベガスを拠点にするスタートアップAirseekers。先進的なスマートデバイスを創造する同社では、ロボット技術のパイオニアを自負するグローバルな専門家チームが、人々の暮らしをより豊かにするべく製品開発に情熱を注いでいる。

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2022年に設立された同社は、AIを活用した屋外用スマートロボットの開発に特化した企業。50人を超えるチームはロボット芝刈り機立ち上げの経験のある創業者を中心に、香港科技大学やオックスフォード大学、北京大学など名門代の卒業生から成る。それぞれ自律走行やロボット工学、農業機械、ドローン、電動ガーデンツールといった分野の専門知識を有するプロ集団だ。

Airseekersでは、B2BとB2Cの両分野をサポートするべく、現地に詳しいチームを擁し、米国内に複数の現地拠点を構えている。持続的なブランド開発に専念するべく、現地のチャネルと顧客は最終的に子会社が対応することになるとも。これまでにベンチャーキャピタル投資家を含め、3回の資金調達に成功している。

最先端技術によって屋外のメンテナンスをより簡単かつ安全に、より効率的にするべく、革命を起こすことを使命に掲げるAirseekers。卓越した技術で設計されたロボット芝刈り機TRONは、「比類なき知能と効率性で芝生のメンテナンスを一変させる」としている。

引用元:
Kickstarter
Airseekers

(文・根岸志乃)