投資有価証券は1128億円

 そんな同社の収益源の一つが、投資による利益だとされる。中堅IT企業の財務担当役員はいう。

「23年度の有価証券報告書をみると、営業外収益の受取利息が140億円、デリバティブ評価益が43億円となっており、784億円という売上高にしては大きな額となっている。ちなみに、その前年度の投資有価証券売却益は235億円にも上っている。また流動資産の現金および預金が125億円なのに対し、有価証券が81億円、建物や土地など有形固定資産が369億円、投資有価証券が1128億円となっており、ゲーム会社にしては大きな額といえる。保有資産の運用などの投資に力を入れて一定の利益を上げていると考えられる」

 また、ゲーム業界関係者はいう。

「コーエーテクモはゲーム事業でもしっかり稼いでおり、『投資が本業』という言い方は正しくなく、投資の利益も業績に大きく貢献しているというのが実情だろう。そして、その投資関連の活動を統括しているのが襟川恵子会長だというのは有名な話であり、夫婦がそれぞれの得意分野に分かれて経営を支えている」

(文=Business Journal編集部)

提供元・Business Journal

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