米3月小売売上高は前月比0.7%増と、市場予想の0.4%増を上回った。前月の0.9%増(0.6%増から上方修正)を含め、過去4カ月間で3回目の増加に。自動車とガソリンを除いた場合は同1.0%増と、こちらも市場予想の0.3%増より強く、前月の0.5%増(0.3%増から上方修正)を上回った。
国内総生産(GDP)の個人消費のうち約4分の1を占めるコントロール小売売上高(自動車、燃料、建築材、外食などを除く)は1.1%増と前月の0.3%増(同0%から上方修正)を超え、2023年1月以来の強い伸びだった。こちらは、過去5カ月間で4回目のプラス圏となる。
チャート:米3月小売売上高、過去4カ月間で3回目の増加
(作成:My Big Apple NY)
内訳をみると、主要13カテゴリー中で8つが増加し、前月の速報値ベースの12を上回った。今回は無店舗がけん引したほか雑貨、一般小売(ただし百貨店はマイナス)、建築材・園芸、食料・飲料、ヘルスケアが増加した。一方で、スポーツ用品・趣味・書籍や服飾、電気製品、自動車・部品。家具など高額な裁量的支出の分野は減少した。費目別の詳細は、以下の通り。
(プラス費目)
・無店舗(主にオンライン)→2.7%増と5カ月連続で増加、2022年1月以来の強い伸び、前月は0.2%増
・雑貨→2.1%増と2カ月連続で増加、前月は1.0%増
・ガソリン・スタンド→2.1%増と2カ月連続で増加、前月は1.6%増
・一般小売→1.1%増と4カ月連続で増加、前月は0.6%増
(百貨店は1.1%減と2カ月連続で減少、前月は0.4%減)
・建築材/園芸→0.7%増と2カ月連続で増加、前月は2.3%増
・食品/飲料→0.5%増と2カ月連続で増加、前月は0.2%増
・外食→0.4%増と2カ月連続で増加、前月は0.5%増
・ヘルスケア→0.4%増、前月は横ばい
(横ばい費目)
なし
(マイナス費目)
・家具→0.3%減と2カ月連続で減少、前月は0.3%減
・自動車/部品→0.7%減、前月は2.5%増
・電気製品→1.2%減と4カ月ぶりに減少、前月は1.3%増
・服飾→1.6%減、前月は0.2%増
・スポーツ用品/書籍/趣味→1.8%減と過去4カ月間で3回目の減少、前月は0.7%増
チャート:米3月小売売上高、13費目中、8つで増加
(作成:My Big Apple NY)
小売売上高の前年同月比は4.0%増と、前月の2.1%増上回り4カ月ぶりの高い伸びだった。