「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、厚生年金(老齢厚生年金)を30万円以上受給した人は1万6,721人だった。平均受給額は1ヵ月あたり14万4,366円なので、30万円は2倍以上の金額ということになる。高額需給の秘訣は何だろうか。
厚生年金の高額受給者(以下・高額受給者)がやったこと・やらなかったことをお伝えしよう。
厚生年金高額受給者がやったこと
まず「高額受給者」がやったことをご紹介する。
サラリーマンとして長く働く
サラリーマンが加入する厚生年金は、加入期間月数が多いほど受給額の大半を占める「報酬比例部分」が高額になる。
つまり、サラリーマンとして長く働くほど「高額受給者」に近づけるわけだ。
会社の利益に貢献する努力を怠らなかった
「高額受給者」の多くは会社の利益に貢献する努力を怠らなかった。その結果、自らの報酬が上がって「高額受給者」になった。
定年後もサラリーマンとして働いた
厚生年金は70歳まで加入でき、定年後もサラリーマンとして働けば厚生年金受給額を増やせる。その結果「高額受給者」になった人も少なくない。
厚生年金高額受給者がやらなかったこと
「高額受給者」がやらなかったこともご紹介しよう。
厚生年金の未加入期間を作る
自営業への転職等で厚生年金の未加入期間を作ると厚生年金受給額は減る。それを避けるために、ほとんどの「高額受給者」はサラリーマンであり続けた。
老後資金の貯蓄を怠る
老後資金の貯蓄を怠った結果、老後になってからお金に困って受給額が最大24~30%減る年金の繰り上げ受給を行う人は多い。
しかし「高額受給者」の多くは早い段階から老後資金を準備することで、繰り上げ受給による年金減額を回避している。
安易に転職する
安易に転職すると収入が下がって厚生年金の受給額も下がる場合がある。
それを回避するため、多くの「高額受給者」は同じ会社に長く勤め続けた。また、より報酬が高い会社に転職して厚生年金を増やした人もいる。
厚生年金高額受給のハードルは大きく上がってしまったが……
今は年金の受給額が減少傾向にあり、厚生年金高額受給のハードルも大きく上がってしまった。
しかし「夫婦合計で月30万円以上の厚生年金受給」のハードルなら、現在30~40代の人でも越えられそうだ。まずは「高額受給者」の先輩を見習って「夫婦で厚生年金高額受給」を目指してみよう。
文・大岩楓(元銀行員ライター)
預金・為替業務に長く携わった経験をもとに、節約などの記事を多数執筆中。
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