「政府が自分を捕まえようとしている」

 ジャスティン容疑者には精神疾患の既往歴はない。しかし、ジャスティン容疑者の元ルームメイト、デイビス・レーバンさんによると、2016年にはジャスティン容疑者がパラノイアの兆候を示していたという。レーバンさんはCNNの取材に対して「彼(ジャスティン容疑者)はいつも、政府がどのようにして自分を捕まえようとしていたかについて話していましたが、それについてはいつも漠然とした話でした。彼は具体的な例を決して挙げようとしませんでした」と語った。後に、ジャスティン容疑者はヒステリックな発作を起こしてアパートを破壊し、2016年11月にアパートを退去した。レーバンさんには「未診断の PTSD を患っている」と話したそうだ。

 また、ジャスティン容疑者は、教育を受け過ぎた白人男性には仕事がなくなる可能性があると警告せずに大学の奨学金を借りさせたとして、連邦政府を4回訴えようとした。2023年、裁判所はこれらの訴訟のうち1件について、「法的根拠がない」として却下した。

 もともとパラノイア気質だったジャスティン容疑者は、社会になじめないまま疎外感や孤独感を強め、陰謀論にのめり込んでしまったのかもしれない。一人の若者が自らの父親を手にかけた理由が裁判で明らかになることを願うばかりだ。

参考:「CNN」、「The Mirror US」、ほか

文=標葉実則

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提供元・TOCANA

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