「第2の救世主」を自称したQアノン陰謀論者
ジャスティン容疑者は3人兄弟の末っ子だ。2014年、経営管理の学位を取得してペンシルバニア州立大学を卒業した後、仕事がなかなか続かなかったという。8冊の本を自費出版しているが、その中の1冊のタイトルが『第2の救世主』だ。同書の中には「彼の人生の物語は信じられないもので、彼を説明するのに十分な言葉はないかもしれないが、ある人は彼の芸術を通して彼の複雑さと経験を理解し始めるかもしれない」と書かれている。
ジャスティン容疑者は音楽ストリーミングサービス「Spotify」で曲もリリースしている。白人男性としての葛藤と、父親が自分の成功を望んでいなかったと感じていることを歌った曲がある。自分の借金について語り、「女子の世界だ。女子だけが力を与えられる。男子を全員踏みにじれ。雄鶏を殺して雌鶏を讃えよ」と歌った曲もある。これらの曲は「不気味」と評価されている。
また、ジャスティン容疑者はQアノンとほぼ同様の陰謀論を信じている。Qアノンは、ドナルド・トランプが世界規模の児童買春組織と戦っていると主張する極右の陰謀論だ。アメリカから世界各地へと広まり、カルトやテロに認定されるほどに熱狂的な政治運動も引き起こした。
一方で、ジャスティン容疑者は動画内で「カルトが私を隠し、殺そうとしている」と訴え、「ドナルド・トランプ、この問題を早急に解決しないと、私が全財産を費やしておまえを訴えた後、おまえも一生刑務所にぶち込まれることになるだろう。それは脅しでも約束でもない」と述べ、トランプへの敵意をむき出しにした。