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販売台数を伸ばす中国・韓国製EV
受賞EVはどんなモデル?
販売台数を伸ばす中国・韓国製EV

2024年3月1日、ビーワイディージャパン株式会社が自社のEV(電気自動車)に関するプレスリリースを配信しました。これによると、ジュネーブ国際モーターショー2024において、BYD(比亜迪汽車)の2モデルが次の快挙を達成したとのことです。
- BYD SEAL(シール)がワールド・カー・オブ・ザ・イヤーにてトップ3入り
- BYD DOLPHIN(ドルフィン)がワールドアーバンカー部門でトップ3入り
今回の成果によりBYDは、ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー部門のファイナリスト入りを果たした初の中国自動車メーカーとなりました。
中国の自動車といえば、2023年の輸出台数が日本を抜き、世界首位になったことも記憶にあたらしいところ。こうした躍進の要因として、世界的な評価が高まっているBYD製EVの存在は大きなものといえそうです。
ただ、EVの評価を高めている東アジアの自動車メーカーは、BYDだけではありません。
ヒョンデのEVが優秀賞受賞

Hyundai Mobility Japan株式会社が2024年3月6日に発表したプレスリリースによると、ヒョンデ KONA(コナ)が「Japan EV of the year 2023」の優秀賞(第2位)を受賞したそうです。
同賞をヒョンデ(現代自動車)のモデルが獲得したのは、2022年のIONIQ 5(アイオニック5)に続き2度目。日本で行われた一般投票の結果とはいえ、ヒョンデのEVが定評を得ていることは確かといえます。
ちなみに、Japan EV of the yearのグランプリは、2022年開催の第1回では日産 サクラが、第2回(2023年)ではBYDのドルフィンが受賞しています。
受賞EVはどんなモデル?
上記2つのプレスリリースに登場した中国・韓国のEVはどのようなモデルなのか、スペックや価格などを簡単に見てみましょう(記事内の価格情報は2024年3月時点のものです)。
BYD シール

シールはセダンタイプのスポーティーなEV。2WDモデル(後輪駆動)と4WDモデルをラインナップしており、後者は2基のモーターを搭載しています。2WDモデルの主要スペックは次のとおり。
- 【バッテリー容量】82.56kWh
- 【モーター出力】230kW
- 【一充電走行距離】555km(欧州WLTP値)
シールの4WDモデルには、2WDモデルと同スペックのリア用モーターに加えて、出力160kWのフロント用モーターが搭載されています。なお、本コラム作成時点では、日本でのシールの販売価格は発表されていません(2024年内発売予定)。
BYD ドルフィン

ドルフィンはハッチバックタイプの小型EV。バッテリー容量44.9kWhのスタンダードグレードのほかに、大容量バッテリー搭載の「ロングレンジ」をラインナップしています。ロングレンジの主要スペックと価格は以下のとおり。
- 【バッテリー容量】58.56kWh
- 【最高出力】150kW(204PS)
- 【一充電走行距離】476km(WLTC値)
- 【希望小売価格】407万円(税込)
スタンダードグレードでは、最高出力が70kW(95PS)、一充電走行距離が400km、価格が363万円となります。実用的なパワーと走行距離が確保されていることから、スタンダードはコストパフォーマンスの高いグレードといえそうです。
ヒョンデ コナ

コナは近未来的ルックスの電動コンパクトSUV。現行型は2代目モデルで、仕様の異なる4グレードをラインナップしています。主力グレードといえる「Voyage(ヴォヤージュ)」のスペックは次のとおり。
- 【バッテリー容量】64.8kWh
- 【最高出力】150kW(204PS)
- 【一充電走行距離】625km(WLTC値)
- 【希望小売価格】452.1万円(税込)
コナのエントリーグレード「Casual(カジュアル)」ではバッテリー容量が48.6kWh、一充電走行距離は456kmとなります。こちらの価格は399.3万円。性能は上位モデルに劣るものの、登録車のEVとしては比較的安価なプライスになっています。