フォルテ4WDこそ、1990年代RVブームの原点!
一方、日本では1970年代後半から商用車やクロカンをカッコよく乗ってレジャーなどで活用する「初期RVブーム」とでも呼ぶべき現象が発生し、1980年頃から各社ともそれらをメーカー自らカスタムしたRV仕様の販売を始めます。
ただ、シングルキャブ仕様のみで商用車としてはともかく乗用ユースには不向きなフォルテ、そしてもともと警察予備隊(現在の陸上自衛隊)向け軍用車両で、スパルタン過ぎたジープしか持たない三菱には少々苦手な分野です。
とりあえず商用1BOX/トラックの「デリカ」へ、1979年のモデルチェンジを機に乗用タイプの「デリカスターワゴン」を設定。
さらにジープをベースにRV化した「パジェロII」を1979年の東京モーターショーへ出展(その前にも1973年にジープのRV仕様「ジープ パジェロ」を出展した)、1981年の同ショーではコンセプトカーの域を脱した生産直前モデルを公開します。
そして1982年には5月に初代「パジェロ」、10月に初代「デリカスターワゴン」を発売しますが、そのベースとなったラダーフレームや4WDシステムはジープと別物で、1979年に4WDモデルを追加していた、「フォルテ」がベースだったのです。
いわばフォルテ4WDから小型トラックボディを外し、そのラダーフレーム上へレジャー向けRVボディを載せたのが「パジェロ」、1BOXワゴンボディを載せたのが「デリカスターワゴン4WD」。
両車とも1980年代を通じて着実にファンを増やしていき、特にパジェロは1991年にモデルチェンジした2代目の大ヒットで、現在よく知られている「RVブーム」の起爆剤になりましたが、その原点はフォルテ4WDでした。
フォルテ4WDの発売から45年目の2024年2月、三菱はフォルテの末裔、3代目トライトンの国内販売を再開し、3月には同車をベースとした新型「パジェロ」の開発と、日本での復活が報じられていますが…歴史は繰り返すのでしょうか?
※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。
文・MOBY編集部/提供元・MOBY
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