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サン・テティエンヌ大聖堂
アドリアン・デュブーシェ国立磁器博物館

サン・テティエンヌ大聖堂

【フランス】磁器芸術と歴史の街リモージュ
(画像=『たびこふれ』より引用)

ヴィエンヌ川岸にあるサン・テティエンヌ大聖堂は、13世紀から19世紀にかけて建設されたゴシック様式。壁画やステンドグラスに歴史を感じる荘厳な大聖堂です。

【フランス】磁器芸術と歴史の街リモージュ
(画像=『たびこふれ』より引用)

キリスト生誕シーンを七宝焼(エマイユ)の人形で再現した作品。リモージュを首都とするリムザン地域は、磁器の生産が始まる以前から、七宝焼を伝統工芸として発展してきました。陶磁器の歴史は250年、七宝焼きの歴史は1000年にも及びます。七宝焼きの優れた技術は陶磁器製造課程にも貢献したことでしょう。

アドリアン・デュブーシェ国立磁器博物館

【フランス】磁器芸術と歴史の街リモージュ
(画像=『たびこふれ』より引用)

リモージュを訪問するなら必ず訪れてほしい国立磁器博物館は、花崗岩と煉瓦を組み合わせたアールデコ様式の歴史的建造物。明るく広々とした館内には、リモージュ磁器はもちろん、フランス全土及び世界から集められた磁器が展示されています。その貯蔵総数は11000点にも及びます。

【フランス】磁器芸術と歴史の街リモージュ
(画像=『たびこふれ』より引用)

18世紀後半、硬磁器の製造に不可欠の白い粘土カリオンが、リモージュ郊外で発見されたことを機に、1771年より磁器原料の販売、及び磁器製造が始まりました。
透き通るような白を基調とした高級食器は徐々に裕福層の人気を集め、「リモージュ焼き」の黄金時代19世紀後半。薄手の純白食器、ジャポニズムやアールヌーボーの絵柄など流行の波に乗って、20世紀の前半には工場での量産化も実現します。

【フランス】磁器芸術と歴史の街リモージュ
(画像=『たびこふれ』より引用)

しかし、ふたつの世界大戦、他国の大手窯元工場買収、産業化による労働者の補償問題などで閉窯が重なり、現在リモージュ近郊に残る窯元数は著しく減少をたどりました。それでも、名窯ベルナルド社に代表されるリモージュ磁器は健在で、育まれた高度な技術は様々な形で継承され、今日もリモージュで、世界で新しい作品を生みだし続けているのです。