「World Ag Expo 2023」のトップ10新製品に選出

Tevelの先進的な取り組みは、世界の投資家から注目されている。

2017年にシードラウンドで140万ドルを調達し、2019年にはシリーズAで1000万ドルを調達。

2021年には農業・食品専門のベンチャーキャピタルAgFunderから2000万ドル出資を受け、製品の検証と生産体制の確立を加速させたという。資金の一部は、イスラエル、ヨーロッパ、北米での事業拠点の設立にも充てられる予定だ。導入地域のさらなる拡大が期待されている。

さらに2023年2月に米国カリフォルニア州で開催された「World Ag Expo 2023」という農業界の人達が一堂に会する見本市では、Tevelが最新のロボット収穫システムを出展し、トップ10新製品に選出されるなど注目を集めた。

世界最大の農業見本市で高い評価を受けたことで、Tevelの先進技術が一気に世界に知れ渡ることになっており、今後さらなる資金調達が期待される。

農園や大手農業機械メーカーと提携

Tevelの先駆的な技術は、世界中の大規模農園から高い関心を集めている。

2022年には先端農業技術の導入に積極的だと知られている米国カリフォルニア州の大規模果樹園HMC Farmsと提携し、高密度果樹園におけるドローン収穫の実証試験を開始した。

また2023年には、チリ、フィリピン、南アフリカ、イタリアなどで14000ヘクタール以上の農園を保有する大手農園企業Unifruttiとの提携を発表。Tevelの技術により農園の収穫量が増えるだけでなく、人手による収穫が難しかった気温の高い地域での収穫が実現すると期待されている。

さらに農業機械メーカーも注目している。例えばアジア大手農業機械メーカーである中国のForbonや日本のクボタも投資を行っている。

ForbonのCEOであるRenzong Wang氏は「中国における(FARの)市場機会は非常に大きい」「中国は全世界最大の果物生産国であるが、農業労働力不足により中国はすでに非常に困難な状況にあり、時間の経過とともにさらに深刻になるだろう」と述べた(参考)。

農業の人手不足を解決するFARのさらなる普及が期待される。

参考・引用元:Tevel

(文・MOMMA)