iDeCo(イデコ)は自助努力で老後の資産を形成する方法の1つ。iDeCo(イデコ)ではファンドを中心に運用をしていくことになるが、多くの商品が提供されているため初心者が選択するのは容易ではない。ここではiDeCo初心者でも選びやすいと思われる対象商品4種類を紹介したい。

iDeCo(イデコ)初心者に向いている3つのファンドと1つの商品

iDeCo初心者向けと言えるファンドは、「物価連動国債ファンド」「国内株式インデックスファンド」「ターゲットイヤーファンド」の3つだ。リスクを抑えたい場合は、ファンド以外の選択肢として「元本確保型商品」もいいだろう。

インフレリスクから資産を守る「物価連動国債ファンド」

物価連動国債に投資するファンドは、インフレリスクを回避しながら資産を守ることを目指せるのが特徴だ。対象は日本の国債なのでローリスク・ローリターンな運用となるが、通常の国債とは異なり元本が物価の動向によって変動する。物価連動国債は全国消費者物価指数の上昇率に応じて元本と受け取れる利子が増減するように設計されているので、インフレに強いと言える。

デフレ傾向が続く日本経済だが、今後のインフレを危惧するのであれば資産を守る手段として物価連動国債ファンドは有用な選択肢の一つとなるだろう。ただし、物価が下落する際にはファンドの価値も連動して下落傾向となるので注意したい。

iDeCoで提供されている商品例としては、「DCダイワ物価連動国債ファンド」(取扱い金融機関:さわかみ投信、損保ジャパン日本興亜DC証券)などがある。

iDeCo(イデコ)初心者にもわかりやすい「国内株式インデックスファンド」

国内株式への投資を検討する場合、初心者ならシンプルなインデックスファンドが選びやすいだろう。インデックスファンドとは対象とするベンチマーク(指標)と同じ値動きとなることを目指して運用されるファンドだ。例えば、日経平均株価(日経225)をベンチマークとしたインデックスファンドであれば、日経平均株価が3%上昇すればファンドの基準価額も基本的に3%上昇するように設計されている。

日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)などは経済ニュースや新聞で目にすることも多い。なじみのある指数をベンチマークとしているインデックスファンドであれば初心者も選びやすいのではないだろうか。

インデックスファンドの特徴の一つはコストが低く抑えられることだ。ベンチマークとする指数に連動することを目指すので、個別企業の分析や株式市場の動向に関する調査費用が削減でき、信託報酬が低めに抑えられたものが多い。ただし、同じ指数に連動するインデックスファンドであっても信託報酬は個別のファンドごとに違いがある。コスト面で同種のインデックスファンドを比較することも大切だ。

国内株式インデックスファンドは非常に多くの商品がiDeCoに提供されている。例えば、日経平均株価に連動する商品は「たわらノーロード日経225」(取扱い金融機関:楽天証券、みずほ銀行など)など。TOPIXに連動する商品例としては「DIAM DC国内株式インデックスファンド」(取扱い金融機関:イオン銀行、マネックス証券など)などがある。

iDeCo(イデコ)のコンセプトにも合う「ターゲットイヤーファンド」

一般的に、若いうちは積極的にリスクを取って株式などで運用をし、年齢を重ねてリタイアが近づくにつれて、徐々にリスク資産を減らし安定運用へと移行していくのが望ましいとされる。「ターゲットイヤーファンド」は、このような運用方法を投資家の年齢に合わせて自動的に行ってくれる。退職などで運用を終了する時期をターゲットイヤーとして最適な運用を目指すのである。

一例だが、楽天証券はiDeCoのプランに以下の3つのターゲットイヤーファンドを用意している。

  • 楽天ターゲットイヤー2030
  • 楽天ターゲットイヤー2040
  • 楽天ターゲットイヤー2050

    2040年にリタイアし運用を終了する予定であれば、上記の「楽天ターゲットイヤー2040」のように2040年をターゲットイヤーとした商品を選べば良い。

    そのほかにもターゲットイヤーファンドが対象商品に含まれたiDeCoプランを提供する金融機関は少なくない。ただし、同じ年をターゲットとしているターゲットイヤーファンドであっても資産の配分方法は様々だ。どのような資産配分で運用、調整されていくのかをよく見極めた上で最適なものを選択したい。

iDeCo(イデコ)のファンド運用リスクを避けたいなら「元本確保型商品」

iDeCoの対象商品にはほとんどの金融機関で「元本確保型」が含まれている。可能な限りリスクを抑えたいならファンドを避け「元本確保型」でローリスクな運用を目指すのもいいだろう。しかし、「元本保証」ではなく「元本確保」である点には注意したい。

定期預金や保険商品などで、あまりにリスクを取らずにローリターンな運用を続けると、iDeCoにかかる手数料により元本割れしてしまう可能性がある。また、解約やスイッチングのタイミングによっては損をすることもあるのだ。「元本確保型」の商品でもリスクがあることは覚えておきたい。

iDeCo(イデコ)のファンドは自分の合った商品を選ぼう

今回はiDeCo初心者にも分かりやすく比較的選びやすいものをとりあげているが、株式に投資するなどリスクが高い商品も含まれている。それぞれの商品特性を理解し、受け入れ可能なリスクを考慮した上で商品を選んでいきたい。同種のファンドであっても、実際の運用方法や手数料は商品ごとに変わってくることもある。個別にしっかり吟味した上で商品を選択していくことが重要だ。また、金融機関によって提供されている商品は大きく異なる。自分に合ったファンドを見つけた場合、それがどの金融機関で取扱われているかも大切だ。

文・潮見孝幸(金融ライター)

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