MyOrのミッション「受動的から能動的ヘルスケアへ」

MyOr社は、2018年にイスラエル・テルアビブで設立されたデジタルヘルステック企業。科学的根拠を第一とする同社は、AIテクノロジーのほか人体生理学、疾病病因学、医療機器、大規模疫学、臨床栄養学の専門家で構成された学際的なチームを誇る。これによって、病気リスクを効果的に軽減するための実用的な洞察が可能となるのだ。

MyOrイスラエル本社のチームの面々。Image Credits:MyOr

CEO兼共同設立者のAriel Katz医師は同社の公式YouTubeチャンネル動画で起業背景についてこう語っている。「現状のヘルスケアシステムは疾病の“対処”に集中しすぎで、予防について注意関心を向けるのが非常に困難です」


また、CTO兼共同設立者のMichael Brandwein博士によると、「現代の子供たちは25%がアレルギーまたは皮膚炎を発症する。この数字は過去数十年間で三倍になりました」とのこと。今後、同社のソリューションをヨーロッパ各地およびアメリカで展開することで、人口全体のアレルギー有症率がすぐにでも低下するとしている。

リアクティブ(受動的)ヘルスケアからプロアクティブ(能動的)ヘルスケアに移行することで、ヘルスケア革命をリードし、発症の大幅な減少をミッションとして掲げるMyOr社。高度なAIテクノロジーを駆使して疾病を予測し、予測から発症までのギャップを効果的に埋める。そして、高精度の栄養学的介入により健康状態を最適化し、個人が積極的に健康を管理し、より健康的な生活を送れることを目指すという。

同社によると、子供のアレルギーはほとんどの場合家庭で起こるという。我が子の健やかな成長を願う親にとっては、間違いなく回避したい事態だろう。「食物アレルギー発症を未然に防ぐ」という新たな切り口でヘルスケア業界を改革する先駆者MyOrの取り組みに今後も要注目だ。

引用元:MyOr

(文・Mika Ito)