<TOP画像:豊島美術館前の坂道>
3年に一度開催される「瀬戸内国際芸術祭」。このイベントを目的に瀬戸内海の島々を巡る方も多いですが、会場となっている多くの島には、芸術祭開催期間外でも鑑賞できる常設のアートが数多くあります。直島が有名ですが、その東の備讃瀬戸に浮かぶ豊島(てしま)もその一つです。
島の名の通り、穏やかな瀬戸内海に浮かぶ恵み豊かな島は、美しい自然の風景も魅力。絶景が広がる自然と、その中に溶け込むアートを求めて、自転車で島を巡る旅をご案内します。
目次
船で着いた後は、港で自転車を借りてGO!
唐櫃地区は自然と溶け込むアート作品が点在
船で着いた後は、港で自転車を借りてGO!
豊島へのアクセスは旅客船やカーフェリーとなりますが、岡山県の宇野港、犬島港、香川県の高松港、直島にある宮浦港、本村港、小豆島土庄港などから就航しており、大変便利。今回の旅で利用した宇野港から出る小豆島豊島フェリーは、家浦港まで旅客船で25分、カーフェリーで40分で到着します。
豊島は周囲17.9kmの島で、自転車を使うと1時間半程度で1周できる大きさ。バスも走ってはいますが便が少ないので、レンタサイクルで巡るのがおすすめです。家浦港には6軒のレンタサイクルのお店があります。今回レンタルしたのは家浦港から徒歩3分のところにある「NPO豊島PPプロジェクト」。50台以上と数が豊富で5種類のタイプの中から選べるのが魅力です。
NPO豊島PPプロジェクト(レンタサイクル)
- 住所:香川県小豆郡土庄町豊島家浦2268-7
- 営業時間:8:30〜17:00
- 定休日:火曜日(臨時休業あり、豊島美術館開館日は原則営業)
自転車を借りたら早速、島を時計回りに、東方向に進んでいきましょう。左手には美しい海が広がり、緩いアップダウンの道が硯地区から唐櫃地区方面に続いています。途中には人気の「海のレストラン」もあります。こまめに休憩をとりながら自転車の旅を楽しんでいきましょう。
唐櫃地区は自然と溶け込むアート作品が点在
この島は中央に標高約340mの檀山(だんやま)が聳えていて、山に蓄えられた水が島の土地を潤し、稲作が盛んに行われてきました。30分ほど走ると右手に見えてくるのが、四季を通じて豊富に湧き出ている「唐櫃の清水」と呼ばれる泉です。
泉のそばには「荒神社」があり、みなさんこちらに気を取られて気づかない方も多いそうなのですが、神社に右隣あたりに自然と溶け込んだアート作品が佇んでいます。空に粒子が舞っているかのような円形の作品なので、お見逃しなく!
ここからは唐櫃地区の集落の中を進んでいきましょう。青い瓦屋根の普通の民家もアート作品のように見えてくるから不思議です。
200mほど進むと、一見民家のようだけど、アート作品のようにも見える建物が見えてきます。これが「島キッチン」と呼ばれる作品です。集落の空き家を建築家の安部良さんが設計・再生したもので、「食とアート」で人々をつなぐ出会いの場となっています。
豊島産・香川県産の魚と野菜を使った島キッチンセットが人気。作ってくれるのは豊島のお母さん達。島の人とおしゃべりを楽しみながら、食の豊かな島を実感しましょう。主に土日に営業しています。予約して訪れるのが確実です。
島キッチン
- 住所:香川県小豆郡土庄町豊島家浦2268-7
- 営業時間:11:00~16:00
- 定休日:基本、土日祝日以外はお休み(公式サイトのカレンダーにて要確認)