ただし、問題はここからだと著者は指摘します。

180回程度で止まるか否か。または、180回再生された際にどのような評価をくだされたかによってその後が決まるためです。評価がよい動画は、おすすめに載って、再生数が上がり、悪い動画は180回程度で止まってしまいます。その評価には、視聴維持率、 視聴完了率が影響を及ぼします。

有名人は有利

TikTok は有名人だからと言ってバズるわけではない。TikTok は無名でも勝てるツールだと著者は言います。

「有名人だから優遇されるわけではありません。TikTok は Instagram や Twitter (X) と違い、有名人だからフォローされるわけではありません。あくまでもポイントは“動画のクオリティ”です。180人の一般審査員の評価がよくないものは、おすすめされないのです。 有名人だからといって、 視聴維持率がとれるわけではありません」(著者)

「有名なタレントさんでも、TikTok は全然再生されてないという人もよくいます。動画が再生回数を取れないとフォロワーの増加にも繋がりません。TikTok は他のSNSとは趣向が違うので、 有名人を探し出してフォローする媒体ではありません。 有名人も一般人も一番最初のスタートラインが同じなのです」(同)

TikTokは無名でも有名でも変わらないという点は、これから始めようと考えている人にとって励みになります。無名でも有名でも無関係にバズれるのがTikTokです。友達がやっているから興味があるという人や、子供が見ているからついでにという人もいれば、新しいビジネス開拓ツールとして考えているもいるかと思います。

本書では、そのTikTokというアプリが「どういうものか?」「どんなメリットがあるか」が明瞭に解説されています。始める前に読んでおきたい一冊です。

尾藤 克之(コラムニスト・著述家)

2年振りに22冊目の本を出版しました。

「読書を自分の武器にする技術」(WAVE出版)

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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