ここまで大きな問題を引き起こすきっかけとなった政治資金パーティーが、国税庁の「解釈」によって非課税であり続けるというのは、もはや国民感覚では受け入れられないのではないかと私は感じています。

これを課税対象にするには、国税庁が解釈を変更するか、財務省が法令を改正して35事業目として「政治資金パーティー業(仮)」を新設すれば解決されます。

あるいは非課税をそれでも続けるならば(私個人は納得しがたいですが)、出版業と同じように公益性を理由に非課税となる規定を法律上にきちんと設けるべきです。

いずれにしても、今回の裏金問題は、政治家たちの納税意識・倫理観の欠如がその背景にあることは間違いありません。

仮に政治資金パーティーがきちんと課税の対象になっていたら、今回の裏金議員たちは政治資金規正法違反に加えてただちに脱税の罪に問われるわけですから、抑止力が働いていた可能性もあります。

吉村洋文共同代表が、政治資金パーティーに課税するという私案を発表されましたが、こうした現状・背景にも立脚しながら議論を進め、結論を出していきたいと思います。

編集部より:この記事は、参議院議員、音喜多駿氏(東京選挙区、日本維新の会)のブログ2024年1月24日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は音喜多駿ブログをご覧ください。

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

【関連記事】
「お金くばりおじさん」を批判する「何もしないおじさん」
大人の発達障害検査をしに行った時の話
反原発国はオーストリアに続け?
SNSが「凶器」となった歴史:『炎上するバカさせるバカ』
強迫的に縁起をかついではいませんか?