15分間の攻防の結末は・・・

少しずつ 少しずつ時折走られそうになりながらもロッドワークとレバー操作でなんとか体力をそいで寄せてくる。たぶん10分以上やり取りしているので、そろそろ弱ったのだろうか。じわじわだが寄ってきてラインの角度が足元を向いてきた。後は少しずつ浮かせにかかるだけ。

右の張り出しの方に走られないようにロッド角度に気をつけながら寄せてくる。ちょうどロッドの真下まで寄せてきたので、あと少しというところで足元に突っ込みだした。

ロッドの曲がりがやばいところまで来た。借り物の新品ロッドを折るわけにはいかない。仕方なく少しずつ少しずつラインを出さざるを得ず4回ほどズルッズルっと30cmもないほどだがラインを出した。そのため瀬にハリスが触れてしまったのかロッドが空を切ってしまった。

時計を見ると午後2時45分、15分ほどの格闘時間だった。破れてはしまったが、すばらしいロッドにパワー負けしないラインやハリ、ドラマを与えてくれた豊かな海と船長に感謝である。

<週刊つりニュース西部版APC・平山康弘/TSURINEWS編>