宮崎駿監督のアニメ映画「君たちはどう生きるか」が、96回アカデミー賞の「長編アニメーション賞」を受賞した。宮崎監督が受賞するのは、2002年(第75回)の「千と千尋の神隠し」に続き2回目となる。

「さすが、アニメ大国ニッポン」

そう考えるのは間違いだ。この先、日本のアニメがアカデミー賞を受賞する可能性は極めて低い。国際的な賞の審査員たちが評価しているのは「宮崎駿」であり、「ジャパニメーション」ではないからだ。

「君たちはどう生きるか」 スタジオジブリより

ジブリとジャパニメーション

世界の「審査員の目」で見ると、日本のアニメは2つに大別される。「ジブリアニメ」と「ジャパニメーション」だ。国際的な賞を取ることは少ないが、世界で人気が高まっているのは、「ジャパニメーション」である。

米国等で主流の、主要キャラが少なく常にハッピーエンドのアニメに対し、ジャパニメーションは悪役・脇役もキャラが立つ。ときには悪役キャラが勝ち、主役キャラが死ぬことも。予測できない結末。幅広いジャンル。

株式会社小学館集英社プロダクション(ShoPro) プレスリリースより

「今まで見てきたアニメとは全然違う」

ジャパニメーションは世界をとらえた。