どうすれば確率が高くなるのか。いうまでもなく、それが文化的多様性、片仮名でいうダイバーシティーの問題であり、文化的教養、これも片仮名でいえば、ヒューマニティーの問題であり、総合して文化、片仮名のカルチャーの問題である。ダイバーシティー度が大きいほど、ヒューマニティーに深みと厚みがあるほど、成功確率が高くなるのであって、要は、文化を醸成することに帰着する。

では、どうすれば上手な成功神話を創作できるか。成功神話の共有は、価値の共有に通じるものがあって、組織にコミュニティーの生命力を吹き込むものである。これからの経営者に求められる資質は神話を創作する能力だが、その資質は文化の醸成によって形成されてくるものである。要は、資本から人的資本へということである。

企業における資本の論理こそ、組織の論理の代表である。資本は創造せず、人の創造を略奪するものです。これが初期マルクスの問題領域である。もはや、仕事の名のもとで人間が資本に使役される資本主義、片仮名のキャピタリズムは死んで、人間が復活し、人間が解放されて遊ぶ価値のコミュニティー、即ちコミュニティー主義、あるいは新コミュニズムへ移行しなければならない。

マルクスの誤りは、共産主義、即ちコミュニズムを構想することで、人間の解放に失敗したことである。ESGやSDGsなどの問題領域も、修正キャピタリズムを超えて、新コミュニズムのもとで、本質的な解を得ることであろう。

森本 紀行 HCアセットマネジメント株式会社 代表取締役社長 HC公式ウェブサイト:fromHC twitter:nmorimoto_HC facebook:森本 紀行

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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