黒坂岳央(くろさか たけを)です。
どこかでチラと見かけた一文に「相性の良い好きな人と盛り上がるより、相性の悪い合わない人と人間関係を構築する前の段階で避けることが重要だ」というものを見かけた。どこで見かけたのか思い出せず、引用できず恐縮だが、これは本質を突く良い言葉だなと感じたので取り上げたい。

「合わない人」と付き合う不幸
個人的に考える、人間関係における最大の不幸とは「合わない相手と深く付き合わなければいけないこと」だと思っている。たとえ99人の良好な関係がいても、1人の相性の悪い相手がいることで人はアッサリ不幸になってしまうのだ。
そして厄介なことにどこの職場でも合う人、合わない人がいる(お互いさまではあるが…)。一人でも合わない人がいるだけで、他の同僚と仲が良くてもそれだけで会社に行くのが億劫になるし、YouTuberやブロガーは99人のファンがいても、1人のアンチの心無い言葉で発信をやめてしまうものだ。
実際、筆者は会社員時代に相性の悪い相手でなおかつ、理想的な距離を取れない上司に当たった時はとても苦しい思いをした。仕事内容や残業は気にならないが、一日中、相性の悪い上司と一緒に過ごさなければいけない事に頭を悩ませていた(そのため、上司が出張で不在時はまるで心が弾むような高揚する感覚があった)。
ただ遠ざければ良いというものではない
ただし、合わないからといって、思い切り嫌な顔をして見せるなど露骨な態度を出すことはスマートではない。有名インフルエンサーの中には、「嫌な相手なら、堂々と嫌いであることを伝えればいい」という人もいる。
だが、これは彼らが資本主義社会における強者であり、そのような芸風をすでに受け入れられているからこそできるのであり、一般的に使えるワザではないように思う。特に会社員など、一緒に働く相手を選べない立場の人がこれをすると職場で逃げ場がなくなるし、フリーランスでも太い顧客を多数有するような人でなければ、貴重なクライアントを失ってしまうことになる。
また、どんな立場の人であっても相手から恨みを買ったり、「対応がスマートではなく、子供じみている」と周囲の人間から悪評を買ってしまうのは本意ではないはずだ。
以上の理由から、同じ「遠ざける」にしてもケンカのようにはせず、冷静な大人の対応が望ましい。願わくば人間関係の構築入り口の段階で、相性の悪い相手がこちらを避けてくれるようなシグナルを出す事ができれば理想だろう。そうなれば、お互いに一定のパーソナルスペースを保つことになり、ドライな関係性になる。