ハナオコゼはカエルアンコウの仲間!
種名にオコゼとついている魚のほとんどはオニオコゼ科、ハオコゼ科に属する海水魚です。しかし、ハナオコゼという魚は、カエルアンコウ科ハナオコゼ属の魚です。オコゼとつく魚には棘状に毒をもつ種もいますが、ハナオコゼは毒を持ちません。ハナオコゼはほかのカエルアンコウの仲間たちとは違い、流れ藻について海面付近で生活しています。
ハナオコゼ(提供:PhotoAC)
汽水・淡水域に生息するカエルアンコウが日本にも!
カエルアンコウの多くは海水魚ですが、汽水・淡水域に生息するピエロカエルアンコウという種がいるということは先述の通りです。
本種は台湾以南の熱帯域に分布するとされていましたが、沖縄県と屋久島にも生息していることが2022年に発表されました(沖縄島および屋久島から得られた日本初記録のAntennarius biocellatus ピエロカエルアンコウ(新称)-Ichthy, Natural History of Fishes of Japan)。沖縄本島の北部や屋久島の淡水に近い河口域で採取されたそう。
頭の上にピエロの三角帽子のような突起があることや、目の周りの模様がピエロのメイクに似ていることからこの和名がついたそうです。
海底を歩き額の釣り竿で獲物を釣るカエルアンコウ。可愛い見た目とは裏腹に、どん欲に狩りを行う姿にギャップ萌えを感じる人もいるのではないでしょうか。カエルアンコウを見ることのできる水族館もあるので、気になった人はぜひその可愛い姿を観察しに行ってください。
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(サカナト編集部・鈴川)