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60Wを超える給電には「eMarker」の搭載が必須に!
まとめ

60Wを超える給電には「eMarker」の搭載が必須に!

USB PDでは100W(20V/5A)や240W(48V/5A)という大きな電力の供給が可能ですが、ACアダプタ側はさまざまなデジタル機器に合わせて、電圧が変化するようになっています。

USB PDの電圧は5V、9V、15V、20V、48Vに対応しています。5~15Vでは最大3Aの電流を流せるようになっていますが、20V以上になると5Aに対応します。

ここで注意したいのは、一般的なUSB Type-Cケーブルでも3Aで60Wまでは対応できますが、60Wを超える電源供給では、5Aの電流に対応するケーブルが必要になってくることです。

これは、USB端子に搭載された「eMarker」と呼ばれるチップが判断して適切な電力調整を行いますが、5A対応情報を感知すれば、60Wを超える電力を供給することが可能になるです。

したがって、eMarkerを搭載していないUSBケーブルでは最大3Aまでしか対応できませんので、最大でも60W(20V/3A)ということになります。

USBケーブルやACアダプタなどに記載の給電規格「USB PD」って何なの?
(画像=こちらはダイソーで330円のUSB Type-Cケーブル。「eMarker内蔵」で100W対応と表記されています。ただし、データ転送速度はUSB 2.0規格準拠の480Mbpsです(筆者撮影)、『オトナライフ』より引用)
USBケーブルやACアダプタなどに記載の給電規格「USB PD」って何なの?
(画像=実際にUSBの性能を確認できる「USB CABLE CHECKER 2」でチェックしてみると、「CC」が点灯してOLEDに「E-MARKED」と表示されていました。これなら最大100Wの電源供給に使えます(筆者撮影)、『オトナライフ』より引用)

というわけで、eMarker非搭載のUSB PD対応USB Type-Cケーブルでも60W(20V/3A)までは電源供給できますので、普通のスマホ(20W程度)を充電するくらいなら、十分に急速充電できることがお分かりいただけだでしょう。

ただし、ノートパソコンなどで60Wを超える大きな電力の供給が必要な場合は、「eMarker」と呼ばれるチップを搭載したUSBケーブルが必須になります。

また、データ転送も高速なものが欲しいということなら、少なくとも最大10Gbps対応のUSB 3.2 Gen 2(USB 3.1 Gen 2)以上のUSBケーブルを購入しましょう。

最近はUSB端子にUSB-IFが定めたロゴが表記されているものがありますので、これなら間違いありません。

USBケーブルやACアダプタなどに記載の給電規格「USB PD」って何なの?
(画像=このオウルテックのUSB4対応Type-Cケーブルの端子にはUSB-IFのロゴ表記があり、転送速度が最大40Gbps、給電は最大240Wまで対応することが一目で分かります。価格は24年3月時点で2,580円です(画像はAmazon公式サイトより引用)、『オトナライフ』より引用)

なお、ACアダプタを選ぶときもUSB PD対応製品を選ぶことになりますが、何Wまで対応するのか事前に確認してから購入しましょう。

とくに複数のポートを持つ機種の場合は、それぞれのポートの最大出力が何Wなのか確認することが大切です。

たとえば、48W対応として販売されている2ポートのACアダプタの場合、ひとつのポートは30W、もうひとつのポートは18Wで合計48Wという場合もあります。

これだと実際には最大30Wであり、48Wでの充電はできませんので、必ず各ポートが最大何Wに対応しているのか確認するようにしてください。

また、1ポート最大65W対応のACアダプタであっても。2ポート同時に充電した場合、1ポート当たりの最大電源供給量がガクッと落ちる場合もあります。

USBケーブルやACアダプタなどに記載の給電規格「USB PD」って何なの?
(画像=こちらは3COINSのUSB PDの65W対応AC充電器「GaN CHARGER 65W」(3,300円)。USB-Cポート単体使用時は最大65Wですが、USB-Cを2ポート同時に使うと45W+20Wとなります(筆者撮影)、『オトナライフ』より引用)

まとめ

いかがでしょうか? 今回はスマホやノートパソコンなどの充電で注意したい「USB PD」について解説しました。

とにかくUSBの規格はややこしくて非常に分かりにくいのですが、20W程度のスマホの給電に関して言えば、3A対応のUSB Type-C/Type-Cケーブルと20W以上のUSB PD対応ACアダプタを使うことで問題なく急速充電できるはずです。

もし、今使っているUSBケーブルやACアダプタで急速充電されないのであれば、ぜひ買い替えを検討してください。

とくに、60Wを超える大きな電力で充電するノートパソコンなどを急速充電したいときは、「eMarker」搭載で100W対応以上(5A対応)のUSB Type-C/USB Type-Cケーブルと、最低でも65W以上のUSB PD対応ACアダプタを使用しましょう。

※本文中の価格はすべて税込です。
※Amazonで販売されている製品は、品切れになったり価格が大きく変動する場合があります。

文・オトナライフ/提供元・オトナライフ

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