「ケイパビリティ」との違い

ビジネス用語「コアコンピタンス」とはどんな意味の言葉?「ケイパビリティ」との違いは?
(画像=『FUNDO』より引用)

「コアコンピタンス」と「ケイパビリティ」は似た言葉です。
ただ、そのニュアンスや意味合いは微妙に変わってきます。
ここからは両者の違いについて見ていきましょう。

「ケイパビリティ」とは

「コアコンピタンス」とよく似た言葉に「ケイパビリティ」があります。

「ケイパビリティ」とは他社と比較して優れている組織的な能力のことを言います。
一見すると両者は似通った意味を持つビジネス用語に思えてくるかもしれません。

ただ、組織的な強みに焦点を当てているかどうかで変わります。
「コアコンピタンス」はバリューチェーン上における特定の能力を言います。
対して「ケイパビリティ」はバリューチェーン全体に及ぶ組織の能力を言うのです。

つまり、特定の能力を指すか組織の能力を指すかという違いがあるということになります。

ちなみに「ケイパビリティ」はボストン・コンサルティング・グループの3氏(ジョージ・ストークス、フィリップ・エバンス、ローレンス E.シュルマン)が発表した論文「Competing on Capabilities: The New Rules of Corporate Strategy」にて定義された言葉です。

この論文によると「ケイパビリティ」はバリューチェーン全体のプロセスにおける組織の遂行能力を意味するとされています。
具体的には開発から製造、販売といった一連のプロセスにおいて組織を横断的に見た場合の強みとなる部分を言うのだとか。

そうした意味でも「コアコンピタンス」と「ケイパビリティ」は別物と言えるでしょう。