今日の公共放送のニュースで、記者が馳浩・石川県知事に「ライフラインの復旧は遅くないのか!」と批難口調で言っていた。どこを見て、そんな言葉が出てくるのかと腹が立った。

馳知事とは何度かお会いしたことがあるが、何事にも真摯に向き合う非常に誠実な政治家だ。この2週間でかなりやつれた印象があり、少し心配だ。知事に限らず、いろいろな人たちが昼夜いとわず、一生懸命に取り組んでいるのに、この言い草はなんだろう。

mizoula/iStock

このアナウンサーはNHKニュースを見ているのだろうか?道路が土砂崩れや陥没で寸断されており、車の通行もままならない状況を見れば、水道管などもズタズタになっていると容易に想像がつくはずだ。

まずは、道路の復旧から始めなければ、ショベルカーなどの重機や水道管も運べない。能登半島の北側を中心に数メートルも隆起しているのだから、水道の復旧や電線を元に戻すことは簡単ではない。道路を平たんにするための砂利を運搬している人も、トレーラーの中の2畳ほどのスペースに二人で寝泊まりして作業している映像が流れていた。